初めに
2022/12/31開封、価格は9,980円。度数42.0度、容量350ml。産地はイギリスのマーティンミラーズ蒸留所。マディラ樽で26か月熟成され、960本のみ作られました。その内、海外出荷分に回されているのは半数の480本です。
とても可愛らしい色合いの箱に、26の数字が黄金に輝いています。詮は見た目が煌びやかで、豪華な造りになっています。購入してからしばらくの間、年末年始用で温存していました。
色・香り、味わい
色は明るい黄金。香りは木の香りを強く感じ、お香のようであるとも言えます。どこかで嗅いだことがある懐かしさを感じますが、思い出せない。どこかラムネのような匂いでもあります。
結構辛口で、余韻に強い刺激と香辛料っぽさが長く続きます。やはりというか、自分の好みからしてジンに余計な手を加えない方が良いのでしょうか。ベルギーのジン、アスタモリスのnog!でも感じた事ですが、樽熟成するとジン本来の良さが失われ、全く別物になってしまうと思います。とは言っても、これを是とするか否とするかは飲み手次第。
マディラ樽の香りを掻き分けると、何とかジュニパーの香りに到達します。樽熟成の要素が加わると、ウィスキーの薫香に通じるようなものがある気がします。樽の香りが強く出ていますが、柑橘系も存在感があります。定番品に使われている10種類の材料(ジュニパー、コリアンダー、リコリスなど)の中にレモンとオレンジの皮がありますが、そのせいか柑橘が強い印象です。熟成に手間がかかっているようですが、定番品が充分美味しいので、この商品は好意的に言えば意欲作と言った感じです。不味くはなく、美味しい事は確かです。
最後に
容量を考えると、とてつもなく高価なジンです。懐に余裕のある人や余程の好事家でなければお勧めしません。樽熟成すると、どうしても木の香りが移るので、生粋のジンを求める人にもやはりお勧めしません。変わり物が好きな人は体験してみてはどうでしょう。