初めに
2025/11/9開封、価格は4,600円。度数40.0度、容量700ml。産地はフランス、ダルティガロングのアルマニャックです。4年以上熟成された原酒を使っています。販売店の説明によると、ダルティガロングは1838年のルイ王朝からの歴史を持つネゴシアンだとか。彼らの家訓は「アルマニャックに対して誠実であれ」とし、アルマニャックに真摯に向き合って取り組んでいます。

ネゴシアンは原料を別の農家から購入し、それらを自社で熟成・ブレンドする製法を取り入れている所です。プロプリエテールは栽培、発酵、蒸溜、熟成、瓶詰の全ての工程を自家で行っている生産者の事。ネゴシアンは、スコッチで言えば瓶詰め業者(ボトラーズ)に近い存在でしょう。ネゴシアンだろうとプロプリエテールだろうと、美味ければ正義です。アルマニャックを購入して自宅で飲むのは、これが初めてだと思います。これまで幾度となくバーで飲む機会はありましたが、今回漸く自宅でゆっくりと楽しむ時間を設けられました。
色・香り、味わい
色は濃い琥珀色。香りはコニャックと同じ様な感じですが、これは甘い蜜の香りをよく感じました。この蜜の香りは砂糖漬けした葡萄とか、葡萄パンの様な匂いにも感じます。また、甘い花の様な香りもします。鮮やかで優雅な香りです。


飲むと濃い蜜の味わい。香りと同様、砂糖漬けした葡萄の様な甘さにも感じます。宣伝通り、柑橘の様な爽やかな味わいもあると思います。でもそれは少しだけ。アルコールは滑らかで優しく感じます。水の様にすっと飲める。中間から締め、そして余韻まで続く、程良い香辛料の刺激。後味にやや強い酸味とバニラの香り。それからタンニンだとか革の様な香りが口に広がり、渋い味わいがします。全体的に心地良いほろ苦さがあります。アルコールを通して葡萄由来の酒であるとよく分かり、果実的な香気が口一杯に広がります。
やはりアルマニャックはいつ飲んでも男性的に感じます。コニャックより、きりっとして少し重たい。若しかしたらコニャックよりアルマニャックの方が、自分の味覚にしっくり来るかもしれない。強い甘さは無いが、何と言うか、後からじわじわと来る豊かな甘みがあります。何となく、ラムJMのVSOP(別記事有り)に近い味わいがあるような。アルマニャックは新樽ではなく、ワインの空き樽を使うそうですが、そのあたりに味わいの濃さが出ているのかも。
最後に
ここ最近飲んだフランス産のブランデーの中では、かなり良い方だと思います。この商品はアルマニャック初心者の入門用に最適だそうですが、酒に一家言ある人でも満足出来る中身ではないでしょうか。美味いので、初日に沢山飲んでしまった。久しぶりに大当たりのブランデーでした。とても美味しかった。ご馳走様!
記事公開 2025年12月31日


