ラムJM VSOP

初めに

2025/9/24開封、価格は6,070円。度数43.0度、容量700ml。産地はカリブ海、フランス海外県マルティニークのフォン・プレヴィル蒸留所(ジーン・マリー・マーティン)です。コルクも供給不足な昨今ですが、ここのラムは低価格帯も含めてコルクを使っています。これまで飲んだラムJMの熟成年数は最大3年でしたが、この商品は4年。その味わいはいかに。

私はいつも最初は飲むのを我慢して写真を撮り、記録を付けます。ご馳走を前に我慢が必要ですが、これも儀式だ。人の記憶は曖昧なので、私は自分が取った行動の多くをエクセルでデータ化しています。お酒の場合は写真を撮り、味わいだけでなくその時の体調や感情、価格、輸入販売元と言った細かい情報を記憶しています。新聞の切り抜きのように、いつでも閲覧出来るように。こんな事やっている酔狂者は、他にあまりいないでしょう。

色・香り、味わい

色は琥珀色。香りはオークの香りとややつんとした酸味、香辛料、紅茶の香りがします。仄かに黒糖や三温糖のような香りも漂います。

ビールを飲んだ後なので、口を水でよく濯いで洗浄。寿司のがりと同じです。香りを確認した限りでは他の商品と大差無い気がしましたが、しかし口に含んですぐに「これはちょっと違うぞ」と予感めいたものを感じました。味わいは穏やかで落ち着いていますが、一口でこれまでにない美味さを感じました。アルコールは度数相当で程良く、円やかで柔らかい。口の中で転がしても咽たりしない。液体は濃厚でも、水っぽくもない。これ見よがしな強い個性を感じない変わりに、静かに実力を語ってくるようでした。口に含むと一呼吸置いてすぐに香り高い風味が口に広がります。バーボン樽由来の風味だと思いますが、穏やかな木の香りです。

宣伝はバニラの風味と言っているが、私には紅茶っぽい印象でした。砂糖黍の風味は弱いかもしれないです。それ故か、少しコニャックやアルマニャックの様な味わいに感じると思います。そこはフランス産ならでは。中間から締めにかけて香辛料の程良い刺激がありますが、これまで飲んだ他の商品と比較して大人しい印象。余韻に果実感があるが、強いて言えば桃でしょうか・・・桃は私が好きな果物ですが、もう時期外れで来年までさよならです。

余韻の引きは早い。落ち着いた自然な甘みがあるが、辛口だと思われます。突出して優れた要素が無い替わりに、全体的に点数を振り分けた優等生気質でしょうか。尖った特徴が無く地味な印象ですが、手堅く品質が高い事が窺えます。一つ前に飲んだディクタドール10年(別記事有り)の濃厚な味わいとは対照的で、別種の美味さです。何と言うか、私の語彙では人に上手く伝えられる明確な情報を提示出来ないですが、これは実際に飲んでみないと分からない類の味わいです。美味いので立て続けに三杯飲んでしまった。本当は大事に飲むべきであろうが、どうにも私は消費が早い。三日でスコッチ一瓶空けていた時代があったので、その時よりましですが・・・

私の味覚・好みに合っていると言えばそれまでの話ですが、ラムJMは外れが無くとても良い銘柄です。安心して購入出来る。何故かバーであまり見かけないのが不思議です。この商品は最初の一杯で気に入ってしまいました。作り方の違いもあるでしょうが、たった一年熟成が進んだだけで、こうも品質が変わるのかと驚きました。明らかに、これより低価格帯の商品よりも美味いと言えます。但し、美味しいと言っても自然で素朴な方向で上昇した感じで、人によっては全く理解を得られない可能性もあると思います。

最後に

少し高いが、たまに購入する分には良い商品。私は好みですが、ラムに濃くてねっとりした甘さ、分かり易い美味しさを求めている人には向かないでしょう。これをカクテルに使うのは勿体無い。絶対ストレートで飲むべし。万人にお勧めしませんが、好みが合えば嵌まるでしょう。多くを語らない寡黙な実力者、と言う印象。ご馳走様でした。

記事公開 2025年10月11日

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