初めに
2023/8/15開封、価格は2,200円。度数35.0度、容量720ml。産地は沖縄県宮古島市、生産者は株式会社宮の華。泡盛は居酒屋で極稀に飲む程度で、全く詳しくありませんが・・・国産米を使っているのが珍しく購入しました。台風が来ている時でしたが、無事沖縄から届きました。送料はやはり高くつきました。三種類購入したので、少しは沖縄の役に立てたでしょうか。
色・香り、味わい
色は無色透明。詮を開けてすぐに良い香りが届きます。豊かな米の香り、ややつんとした嫌味の無い発酵臭。少しくらっとくるような、甘さの強い香りがします。使用しているお米は栃木県のあさひの夢。
この日は台風の影響で雨風が強く、一日中降ったり止んだり。落ち着きのない天候でした。これ幸いとばかりに、アンプの音量を上げて年始に購入したRMEのDACの性能を試しながら飲みました。RMEのDACはまだ余り使い込んでいないので、その内DC電源を換装して記事にしたいと思います。
さて、これまで飲んだ泡盛とは一線を画すと思います。度数を感じさせない滑らかさ。今まで泡盛の印象は朧で芯の通った美味さが無いような感じでしたが、ここに来て、ようやく良い水準の物と出会えました。口に含んだ瞬間豊潤な米の香りと豊かな甘みが広がり、その後締りの良いぴりっとした辛口に変化して消えていきます。ぴりっとした感じは余韻として長く舌に残ります。やや苦みもあります。
宮の華は日本で唯一、国産米を使って泡盛を作っている所のようです。酒屋で売られている泡盛の表示を見れば分かりますが、ほぼ100%タイ米を使用していると思います。日本では外国米に高関税が掛けられているので、恐らくミニマム・アクセスで購入した外国米だと思います。ミニマム・アクセスとは、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉で締結された農産物の「最低輸入量」・・・と勘違いしている人がたまにいますが、正確には「義務」ではなく、「機会を開いておく」という意味で需要が無ければ輸入する必要はありません。義務でもないのに日本は毎年77万トン購入し、その内36万トンはアメリカからの購入枠です。説明せずともお察しでしょう。ミニマム・アクセスで購入した米は人道支援などにも使われるようです。食料自給率が低い日本でも、米だけはまだ自給率97%を維持しています。高関税で守っても、米の価格が高くなれば意味無いですけどね。話を戻しますと、高関税の外国米では採算が合わないので、多くの泡盛で使っているのはこの輸入枠で購入した米だと思います。多分。
同じ米を使う酒でも泡盛は蒸留酒、日本酒は醸造酒になります。両者では度数が大きく違い、日本酒には糖質などが残っています。しかし、味わいに関しては私の舌の性能では、両者の明確な違いを答えよと言われても分かりません。日本酒より泡盛の方が濃く甘い感じはします。泡盛の方が度数が高いのでそう感じるのかもしれませんが。
私には甘すぎるかと思いました。日本酒の方が好みかもしれません。安物の日本酒は生臭かったりしますが、これは上品な香りだったと思います。美味い!と唸る程ではありませんでしたが、食中酒としても使え悪くないと思います。すっかり忘れていたので、次のやつは炭酸割にして飲んでみたいと思います。
最後に
この寒露の渡りは売上金の1%がサシバの保護活動に使われます。サシバと言うのは鷹の一種で、日本や東アジアに分布し、所謂渡り鳥でもあります。2006年に日本で絶滅危惧種に指定されました。少しでも貢献したい人は、泡盛を飲むのであればこの商品を指定しましょう。
日本酒と同じで泡盛は食事ともよく合い、度数が高い割にすっと飲めてしまうので、人に勧めたり仲間内で楽しく飲んでも良いでしょう。たまには泡盛も良いですね。