初めに
何年か前に私室の壁コンセントを音質向上の為、EAU ROUGE（オールージュ）の物に換装しました。当時は今より音響に関する知識が無かったので、一応ネット上で良さそうな物を検索したものの、最終的には何となく名前や見た目が気に入った程度の理由で購入したと記憶しています。ずっと使い続けてきて音質には満足していたのですが、どうしても爪の差し込みががけっこう緩いのだけはずっと気になってきました。
音響用の電線は太く重いので、コンセントの受けが緩いとどうしても自重で垂れ下がります。ほんの僅かですが爪が外部に露出するので、どうしても気になってしまいます。愛着があったものの見た目が悪いし、精神的にも保安上にも良くないので、交換することに決めました。そこで候補に挙がったのは音響製品で有名なoyaide製の壁コンセントです。残念ながらoyaideも2022/10/17に製品の値上げを決定しました・・・
電気工事開始
購入履歴が残っていませんが、EAU ROUGEのコンセントの型番はSG-PS/Ag（銀メッキ）だったと思います。内製ではなく、アメリカン電機の製品である7210GDに独自のメッキを施した代物だと思いますが。ネット検索すると、やはり7210GDは緩いという情報が3件ほど確認出来ました。
最初は買い替えをするまえに、何とか自力で着圧を高められないかと思い、努力をしてみました。まずは工具等を用意。下記右側の画像を見ての通り、プラグの頭が下がって少し爪が覗いています。
そもそもどのようにして爪が保持されるのか全く無頓着だったので、良い機会だと思いました。分解してみると、普段は隠れて見えない構造が簡単に分かります。下記右側が開いた画像ですが、赤い矢印で示してある通り、外から来た爪が中にある爪で左右から挟み込まれて保持されるようになっています。発条のように反発力があり、ここの固さで差し込み具合が変わるのだと思います。
単純な思い付きで、この部分をプライヤーで締めたら挟む力が強くなるのでは？という浅知恵が働いて実行した次第です。ちなみに横着にも活線で作業しましたが、汗を掻いていたせいかびりっときたので、途中からは停電させました。下の画像は電気工事の頼もしい味方、ペツルのヘッドライト。お勧めです。壁に戻す前にプラグを差して、実際に差し込みが固くなったのを確認しました。
しかし、壁に戻した後に再度点検すると、何故か緩くなっていました。左右のがたつき、プラグの垂れ下がりなどは依然とあり、むしろ外す前より悪くなったのでは？と思いました。プラグの爪をプライヤーで挟んで締め、大げさに言うと「ハの字」に成形しているにも関わらずです。これは駄目だと思い、頭を切り替えて壁コンセント新調を即断しました。
SWO-GX ULTIMOへ換装
購入したのはoyaideのSWO-GX ULTIMO。赤い本体と輝く金メッキが目を引く商品です。リン青銅電極に金メッキが施され、「温かみがある音」になるそうです。詳しい商品情報は公式をどうぞ。ビックカメラで購入しましたが、ポイントが溜まっていたので4,400円で購入できました。
外箱は黒を基調とし、赤い字でSWO-GXと書かれ凛々しい感じがします。裏面を見ると日本製であることが分かります。今回は画像が暗かったり手振れが多く、適当になってしまいました。悪しからず。
取り付け工事が終わって実際に差し込んだ画像を下に載せています。爪がしっかり奥まで入って、外に露出したり垂れ下がっていないのが分かります。EAU ROUGEとの差は歴然で、比較するとoyaideのコンセントは「固すぎる」と感じる人もいるでしょう。差し込む時にプラグの爪のメッキが剥がれないか心配するほど固いです。一度差したら最後、頻繁に抜き差ししないので大丈夫だと思いますが、初めて使う人はかなり驚くと思います。この固さは同社の電源タップにも同じことが言えます。
音質に関してごく簡単に言えば、まだ慣らしが済んでいない状態でも、EAU ROUGEと比較して劣っているとは感じませんでした。感覚なんて人それぞれなのであまり当てにはならないと思いますが、元と比べると音が緩く・柔らかくなったように思えます。私の使用環境は固い床板に重量のあるしっかりしたラック、さららにSOULNOTE製品で固めているので、どちらかと言うと硬くぴしっとした音だと思います。それが少しなるくなったような気がします。元の音の方が好みなのですが、劣化と言うより変化ですし、気になっていたコンセントの緩みが解消されたので良しとします。見た目も麗しいので満足です。しばらくは買い替えなど必要ないでしょう。
記事公開 2022年10月20日
最終更新 2024年7月14日
