千曲精密製作所 Chikuma コンセントプレート 75CP-712

初めに 

今回紹介するのは音響の電源関係で有名な千曲精密製作所(Chikuma)のコンセントプレートです。振動対策を施して音質向上を図ろうと思い、2022/4/30に購入しました。ヨドバシカメラの通販を利用し、10,480円で購入しました。

公式発表ではコンセントの性能を発揮させ、帯域の広さ、情報量の多さ、スピード感等を実現し、自然な音質傾向の再生を目指すとあります。

あまり過度な期待をせずに取り付けましたが、こういうのは結果だけでなく、購入を決めるまでうんと悩んだり、届くまでわくわくしたり、開封や取り付けに喜びを感じるのが醍醐味ですね。

外観、付属品

外箱は白地にChikumaの文字が入っているだけ、中も緩衝材がはいっているぐらいで、このあたりにあまりお金はかけていません。

付属品は説明書とSUS(ステンレス鋼材)のM4皿螺子が2本、SUSのM3螺子が4本、本体と同じ鋼材のA7075削り出しのM3螺子が4本です。

A7075は超々ジュラルミンとも呼ばれ、アルミの中では一番硬い素材です。軍用光学機器で有名なAimpointEotechなどでも使われている代物です。

コンセントプレートの表面処理はしておらず、製品として美しさはそこまでありません。面取りは所謂「糸面取り」程度なので指でなぞると、少し鋭い感じがします。当然、指が切れたりはしませんが。

表面処理のアルマイト処理は、固有の付帯音をつけるため行っていません。アルマイト処理をすると表面の硬度が格段に高くなり、傷が付きにくくなるようです。A7075は硬いと言ってもさすがに鉄ほどではありませんし、環境によっては処理をせずに使用すると腐蝕が進むこともあります。対傷や摩耗を防ぐため、処理が行われることがあります。それでも、音に不要な色が付かないように、あえて無垢のままにしているそうです。

右側の三か所の切り欠き、六か所の穴は振動対策の為にあるようです。切り欠きは振動が回るのを防ぎ、振動減衰に役立つとのこと。

螺子がたくさん付属していますが、SUSのM4二本で留めた方が音質が安定すると千曲が推奨しているので、その通りにしました。

久しぶりに電気工事(と言うほど大層なものではないですが)をしましたが、活線でやったので慎重に一本ずつ外し、絶縁テープで保護しながらやりました。慣れた人間ほど横着になるので、下手な素人より経験者の方が怪我をすることがあります。皆さんは必ず停電させてから作業しましょう。この程度、子供でも簡単に出来ると思いますが、本来は有資格者しか出来ない作業なのです。電気工事士の免状が無い人は、大人しく専門家にやってもらって下さい。電気は知れば知るほど怖さが分かりますが、舐めてかかる人は必ず痛い目にあいます。長年技術職に携わっている人間が、引退直前で事故死するのは珍しくありません。

視聴

換装後、最初に聴いたアルバムはPorcupine Tree(以下P/T)のライブ盤、Arriving Somewhere…。最初はスピーカーで聴きましたが違いが分からなかったので、ヘッドホン変えました。よくやる事ですが、変更前の音を確認してから取り付けすべきだったと思います。それでも自分の耳は信用していますが。

変更前と比較すると、濁りと言うか硬質でざらざらとした音に変化したような気がしました。音圧は少し上がった?全体的に姿勢を正して緊張したような硬質感、温かみが無くなったようなどこか厳しい音鳴りをしている気がしました。アルミの材質から来るものかと思いますが。音質の変化であって劣化ではないと思います。スピード感とやらは体感出来なかったです。

耳が慣れてきたところで、P/TのArriving somewhereの二枚目とIn Absentiaをスピーカーを通して聴きました。アンプの音量は1時から1時半ぐらい。何となく非力な感じがしていたDaliのスピーカーですが、全体的に音の迫力が増して音質が向上した気がします。特に高音は量感が増して伸びも良くなった気がします。「気がする」ばっかりで頼りない意見ですが。In Absentiaでは最後の曲、Collapse the Light Into Earthのバイオリンがとても綺麗に響いて印象的でした。

その後、The Incidentを聴きました。このアルバムはP/Tの中でも地味で、静と動がはっきりしたアルバムです。世間の評価はよく分かりませんが、個人的にはかなり出来の良い大好きなアルバムです。最初の曲Occam`s Razorの冒頭、静けさの中でギターが鳴るところの迫力が凄かった。その後の部分はこんなに音が入ってたのかと思うほど、色んな音が聴き取れました。これまで物足りなかった高音部分を、補ってくれているように思えます。The Blind Houseでは中盤で一旦静かになった時に太鼓の渕?を叩く「かんかん」という乾いた音の響きが印象的。Keel and DisconnectはSteven Wilsonの歌声がとても近くはっきり聴こえ、ハーモニーの部分も良かったです。Timefiesのギターソロが始まる前の、緊張感があってどこかおどろおどろしいギターの低音の響きがとても良く聴こえました。ところでPorcupine Treeと言えば、もう少しで新譜が出るので楽しみです!!

それから一月ほどして今現在、…And you will know us by the trail of deadの1~4作目を続けて聴いています。soulnoteのかっちりとした、輪郭のはっきりとした音の良さを改めて認識出来ました。特にインディー色の強い一作目との相性が抜群でした。それもこのコンセントプレートのおかげかな、と思いました。

最後に、それとおまけ

コンセント周りの強化はひとまずこれで終了かなと思います。それなりに効果を感じられたので満足しています。今年の夏にはsoulnoteのアンプを導入したいと思いますので、また記事にして伝えたいと思います。

ついでと言うか、おまけに載せておきます。Oyaideのインシュレーターをブラックダイアモンドとカーボン複合のベースと組み合わせた物に変更しました。

私の耳が悪いだけかもしれませんがあまり効果が実感できなかったので、何かちょっと格好良くなったぞ、と見た目に満足しているに留まっています。ただ、Arriving SomewhereのHatesongを聴いた時に、中盤のギターを高速でかき鳴らすところは、指使いの速さや、弦を忙しなく行き来している情景がよく伝わって来ました。一応、効果はあったのかな?

2024/4/20追記

インシュレーターを導入した凡そ二年後、震度3~4ぐらいの地震がありました。結構横揺れがあったと思います。かなり重く、制震材を使っているラックの効果が大きかったとは思います。それでも、浮かせている分、直置きより安定性が無さそうに見えるスピーカーが、揺れの後にも全く微動だにしていませんでした。これもインシュレーターの性能を証明する事例かなと思いました。

最新情報をチェックしよう!
>最強のWordPressテーマ「THE THOR」

最強のWordPressテーマ「THE THOR」

本当にブロガーさんやアフィリエイターさんのためになる日本一のテーマにしたいと思っていますので、些細なことでも気が付いたのであればご報告いただけると幸いです。ご要望も、バグ報告も喜んで承っております!

CTR IMG