初めに
2022/11/12開封、価格は4,360円。度数38.0度、容量700ml。産地はドイツ北部にある古都ハーゼルンネに位置するベレンツェン社。
「コルン」は、主にドイツ西部で生産される穀物を原料とした蒸留酒の一種だそうです。初めて聞きました。日本の酒税法上は熟成年数の定義がないため、ウイスキーの扱いになります。EUの規定では「小麦、大麦、オーツ麦、ライ麦、蕎麦だけを発酵、蒸留した酒。又は、小麦、大麦、オーツ麦、ライ麦、蕎麦を原料としたグレーンスピリッツからつくられる酒であり、いっさい香味付けをしないもの」と定義されています。現地では ビールを飲む合間のチェイサーとして飲まれることも多いようです。普通、逆な気がしますので面白いですね。
特徴として、使用される小麦、ライ麦、大麦麦芽は有機栽培されております。地元の蒸留に適した水を使い、スモールバッチでゆっくりと蒸留されます。
瓶の正面下部には、一本ずつマスターディスティラーのサインが入っています。
色、香り
色は無色透明。香りは明らかに普通のウィスキーとは違います。穀物が原料ですが、むしろ芋焼酎に近いかと。香りは強めで癖があり、人によっては臭いとかきついと思うかもしれません。
味わい
最初飲んだ時は摩訶不思議で、訳の分からない味だと思いました。本当に世の中には色んな酒があるのだと、未だに新たな発見があるのだと驚かされます。
商品説明の「まるでパンを思わせる小麦の香り」と言うのは、正にその通りだと思います。パンのような甘味や香りが口に広がりますが、私は黒糖を使ったパンのような味だと思います。つんとした酸味のある香りもあり、パンの発酵を思わせます。素直に美味いとは言えませんが、どこか懐かしいような素朴な味。味の系統は違うのですが、ウィスキーよりはメスカルやテキーラのような酒の方が近く、野趣のある酒だと思います。
最後に
ビーフカレーの添え物には豚カツより牛カツの方が親和性が高い、ではありませんが、確かに同じ穀物の酒であるビールと交互に飲むと相性が良さそうな気がします。この商品は実に不思議な味わいで、どうも嫌いになれません。香り同様、味も一癖あり人を選びますが、面白い商品だと思います。