初めに
2022/4/16購入、価格は5,280円。度数43.0度、容量700ml。産地はイギリスのロンドンの南西、サリー州アルバリーエステートに位置するサイレントプール湖畔にある、サイレントプール蒸留所です。創業は2014年。この土地はノースアンブランド侯爵が所有する私有地で、英国で最も美しい田園地帯として知られています。サイレントプールは私が強くお勧めする銘柄の一つで、この商品は限定品ということもあり、なくなる前に購入しました。
ジンマスター2020のウルトラプレミアムジン部門において金賞を受賞。同社の旗艦商品であるサイレントプールジンに使用している薔薇に焦点を当てた特別限定商品です。薔薇の香りを引き立てる為、乾燥させた薔薇と生の薔薇を両方使用している他、サイレントプール ジンで使用されている洋梨やベルガモットなどの一部の材料を増量し、ライムの代わりにレモンを使用するなどの変更点があります。
サイレントプールは「ヴェイパーインフュージョン(バスケット)製法」を採用しています。この製法について軽く説明します。蒸留には、単式蒸留器の上部に籠が取り付けられた物を使います。スピリッツの中に直接材料を漬け込む「浸漬法」とは違い、加熱されて蒸気となったスピリッツが籠を通過することで、籠の中の材料の香味がアルコール液に染み込むようになっています。この方法だと浸漬法と違い、香りは軽くなり、風味が重くなりすぎません。どちらが正しいと言う事はなく、生産者が自分の理想とするジンに近づける為、最適と思う方法を採用しています。
色、香り
色は無色透明。飲んだ瞬間は蜜柑のような温かくて優しい甘い香りに感じました。ローズエクスプレッションの名の通り、確かに他より華やかな香りと、素材の良さが分かる豊かな香りがします。
味わい
詮はガラスとシリコンを組み合わせた物が填められています。アロマのような香りとありますが、香水のような香りとは思えない。思ったより薔薇の香りとか、きつい匂いはしなかったです。
口に含むとすぐに複雑な味わいが。喉を落ちる瞬間に香りと甘みが強くなります。引きは速く、余韻にぴりっとした刺激、いくばくかの辛さと苦さが残ります。香りの良さや苦味はレモンが作用しているかも。水のようにすいすいと飲める危険なジンです。
やはりこれはクラフトジンの中でも頭一つ抜けていると思います。定番品は一度飲んだきりですが、それより華やかに感じました。濃い深緑のような、芯が通ってはっきりした香りと濃い甘さが伝わって来ました。すごく美味しかった!
ジントニック
ドルチェヴィタに続いて、これでもフィーバーツリーを使ってジントニックを作ってみました。
プレミアムは不思議とドルチェヴィタの時より苦味がありませんでした。余韻で少しだけ感じ取れるのみでした。メディトレニアンは柑橘系の爽やかさや程良い苦味がありました。少し青臭さが強く出ているかもしれない。アロマやハーブが主張しているのでしょうか。エルダーフラワーは苦味が殆ど無く、爽やかで酸味があり、果実的でした。
最後に
サイレントプールは品質もさることながら、瓶も綺麗で高級感があります。捨てるのは勿体ないので、何か展示物や装飾用として再利用するのも良いでしょう。私は華やかで癖が無く、素直に美味いと思えるジンを求めるなら、これを真っ先に挙げます。美味しかったです。ご馳走様。