初めに
2022/11/19開封、価格は2,650円。度数40.0度、容量1,000ml。産地はオランダですが、企画はアメリカの会社だそうです。オランダと言えばジン(ジュネヴァ)発祥の地ですね。
174年前のレシピを元に5世代で守ってきた伝統の味。良質の穀物を原料に6回の蒸留と4回の濾過を行っています。新進気鋭のデザイナーを瓶の装飾に起用しており、数種類の意匠が存在します。
色、香り
色は無色透明。香りは全く無いと言うか水道水みたいで、少しだけアルコール臭がします。
味わい
口当たりはかなり滑らかで上品。ウォッカは雑味を取り払った酒なので、美味さを追求するものではないとのことですが、確かに味わいはあっさりしています。しかしながら物事万事、究極に近づくほど陳腐で単純になるもの。樽熟成もしなければ、殆ど添加物も使用しないウォッカは(香り付けなどは多少あるようですが)アルコールの純度と言うか、スピリッツそのものの品質だけで勝負する真っ直ぐで潔い酒なのでしょう。原料の品質と蒸留技術が物を言うので誤魔化しは効かないと思いますが、この商品は極めて飲み易く、水のようであります。余韻が少し辛口で締りがあります。
開封から二日目となると前日比較で、何か華やかさを感じられるようになりました。植物のような香りで、青臭さよりは澄んだ良い花の香りかと。上品で円やかな甘みも感じます。
たまにはこのような、小細工抜きの真っ向勝負のような酒を飲むのは悪くないですね。今まで飲んだウォッカで一、二争う美味さです。と言っても、今まで飲んだのはスミノフ、ストリチナヤ、ストロワヤ、ベルヴェデール、キヨスウォッカくらいですが。雑味が無く、とても澄んだ味わい。スミノフのような安っぽいアルコール臭さはありません。ウォッカの探求をしたくなりました。
最後に
ウォッカと言えばまだ若い頃、年末に友人宅へ集まった時の事を思い出します。エイリアンVSプレデターやリベリオンなどの映画を観ながら、酒をだらだらと飲んでいたのですが、その時に私が持ち込んだのがスミノフでした。友人は「消毒アルコールみたい」と言っていました。確かにその程度の物で、酒を飲む時にあまり食事をしない私の悪癖も相まって、酷く気分が悪くなったことがあります。
ただ消費されるだけの粗悪なスミノフを買うぐらいなら、もう少しお金を足してこの商品を購入することをお勧めします。デザインがお洒落で品質上々。容量が1,000mlありますが、2,000円台で買えます。費用効果が高く、実に良いウォッカです。