FOSTEX TH900mk2

内容物、外観

8年間使用したオーディオテクニカのATH-W1000が断線しかかった為、音質向上も兼ねて買い替えしました。購入価格は16万3千円。ずっと17~18万円代を推移していましたが、ある日価格が下がったので購入に踏み切りました。

上は開封画像になります。カメラの腕が悪くて鮮明ではありませんが悪しからず。着脱式の電線と、ヘッドホン立てが付属しています。ちなみに使用カメラは、SIGMAのdp0 Quattroです。

電線の接続端子は高級機なだけあって金属製です。よく磨かれて大変美しい仕上げとなっています。着脱式に関しては接点が増えるのが気になって敬遠していました。しかし、いざ断線した時はヘッドホンを丸ごと修理に出さねばなりません。その点、着脱式の方が対処し易いと考え直しました。

ハウジング部分は職人の手による漆塗り。画像だとやや朱色のように見えますが、実際はネット通販や公式の画像で見られるような深く暗い、とても美しい赤色です。マツダの車体色に似ているかもしれません。

装着感

装着感に関しては頭の大きさや個人の好みによるところが大きいので、断定的なことは言えませんが一応書いておきます(私は少し小顔です)。耳に圧迫感は無く長時間使用しても疲れることはありません。革は柔らかく心地良いです。よく音楽を聴きながら寝てしまうことがありますが、目覚めた時も耳が痛いと感じることはありません。蒸れたりもしません。頭頂部も不快感や痛みは無く、重さも感じないですね。大変良く出来ていると思います。

使用環境

音質の話をする前にまず、私の使用環境を簡単に紹介します。壁コンセントはEau Rougeの銀メッキ、プレートも同社カーボン製に換装しております。電源は直取りではなくoyaideの御影石ベース付きタップを介しています。ヘッドホンアンプはORBのJADE-2 LTD、CD再生機はDENONのDCD-1500REになります。

JADE-2はORBの電源ケーブル、DCD-1500REはoyaideの電源ケーブルに交換済み。両機をORBのRCA-AKIHABARAで繋いでいます。ORBのRCAケーブルがまた良い製品なので、いつか紹介したいです。

ラックはAcoustic DesignのAD-SR3を使っています。木目が美しく高級感があります。再生機は下段、アンプ(正確にはヘッドホンアンプ付きDAコンバーター)は中段に載せています。AD-SR3は北米産天然ウォルナット無垢材を使用、板の中は複合材を採用しています。振動を吸収し、共振を抑制しているようです。棚板の肉厚は三段とも約35mmで支柱はおおよそ50mmあり、極めて剛健な作りとなっています。

音質、性能面

以下にTH900mk2の主な仕様を公式より抜粋し載せておきます。

型式密閉ダイナミック型
ドライバーφ50mmネオジウムマグネット/バイオダイナ振動板
再生周波数帯域5〜45,000Hz
インピーダンス25Ω
感度100dB/mW
最大入力1,800mW
本体質量約390g(コード含まず)
ケーブル長3m Y型 7N-OFC線(着脱可能)
本体側着脱部2ピン(ターミナル:金メッキ下地 ロジウムメッキ仕様)
プラグ直径6.3mm 金メッキステレオ標準プラグ
付属品ヘッドホンスタンド、レザー調ポーチ

肝心な性能の件ですが、購入してから数日はW1000と大きな違いを感じませんでした。解像度が高く、綺麗な音が出ているのは分かりましたが、数値化するならせいぜい1.1~1.2倍の音質向上と評価しました。

大きな変化があったのは一週間後。その時は音質の向上が1.5倍はあると感じました。音響機器には慣らしが必要というのは聞いていましたが、この時に初めて実感しましたね。解像度が高く澄んだ生々しい音、分離も良く出来ています。人によっては騒々しく感じるかもしれませんが、私の場合は聴き疲れが一切ありません。それぞれの楽器が埋没することなく存在感を放ちながらも、整然とした纏まりがあるように聴こえます。

世間の評価では「ドンシャリ」と言われているようですが、私の耳には下手な味付けはせず、丁寧な音出しをしているように聴こえます。低音の良さがはっきり分かり、ベースとドラムの音質向上はすぐに気付きました。W1000は高音が刺さりましたが、本機ではそれが押さえられたように思えます。シンバルの音がしゃりしゃりとして少し耳に障りますが、許容範囲内。W1000では拾えなかった音が聴こえ、聴いていて楽しくなります。音場に関しては大きく変わらないかと。特別近いとか遠いとかは感じられません。

次に簡単な楽器別の評価をします。私の語彙が不足している上、人に何かを伝えるのが下手なので、上手く説明出来ないかもしれませんが悪しからず。

ギターは音が澄んで力強さが増した感じです。音の量感や圧が増して迫力ある音が浴びせられるのが心地良く、締まった弦が左右に振れて残像を残しているのが目に浮かぶようです。音を正確に再現して上品さがあるので、荒々しさが少し消えたかもしれません。ピアノもギター同様、力強さが増したと思います。

ベースは音の伸びが良く腹に響く重たさがあります。まるで音が質量を持っているようです。ドラムはばちで叩かれた膜が振動しているのを感じられ、シンバルは薄い鉄板が叩かれている様がはっきり分かります。何と言うか、物の厚みや材質などの物理情報まで届くような気がします。木琴なら木材の硬さが伝わるとか、そんな感じです。

歌声は起点から周囲に音が広がって行く様子や、残響が徐々に収束していくのがよく分かります。トランペット、バイオリンなどは私の耳では違いが分かりませんでした。電子ピアノやシンセサイザーなどは音の柔らかさが増して艶が出て、表現力が豊かになりました。

最後に

実売価格でW1000の4倍のお値段である本機。音響に掛けられるお金や情熱は人それぞれです。商品は何であれ多くの場合、高級品ほど費用対効果が低くなっていきます。私はヘッドホンにしろアンプにしろ、上限を20万円と決めて楽しんでいます。電線やコンセントなら上限2万円程度でしょうか。4倍お金を出して1.5倍の性能向上なら、良い買い物だったと思います。音質の向上だけでなく、見た目も麗しく所有する喜びを満たしてくれるので満足です。安物買いの銭失いが嫌いなので、いきなり高い物をよく買ったりします。良い物を長く使う方が大事だと思いますし、どうせなら日本製を買いたいですね。中華製はもってのほか!今のところ不満は無く、しばらく買い替えは不要。長く付き合っていきたいと思わせてくれます。

次はDALIのスピーカーを買おうかSOULNOTEの再生機を買おうか迷っていますが、もし購入したら記事を書いて伝えていきたいと思います。

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