初めに
2022/7/14開封、価格は6,600円。度数46.0度、容量700ml。某所で他のスコッチと抱き合わせで売っていたものを購入しました。流通数が少ない銘柄を抱き合わせ販売するやり方は、やめて欲しい。
産地はスコットランドのアイランズ、ヘブリディーズ諸島のラッセイ島にあるラッセイ(ラーセイ)蒸留所です。2014年に設立されたまだ若い蒸留所です。ラッセイ蒸留所の稼働は2017年で初の瓶詰は2018年。これにはスコッチウィスキーの表示が有るので、ぎりぎり3年以上熟成でしょう。最近読んだ「スコッチウィスキーの薫香をたどって」という本で高評価だったので、気になって購入しました。この本はスコッチの歴史を知るにはとても良い物で、お勧めします。
while we wait、イノーギュラルリリース 2020、R-01と商品を出していますが、これはR-01のやり方を踏襲しています。ノンピーテッドとピーテッドの原酒をそれぞれライウイスキー樽、ボルドー赤ワイン樽、そしてチンカピンオーク樽の3種で熟成することにより、計6種の原酒を組み合わせています。チンカピンオークとは何ぞやと思いました。初めて聞く名です。どうやら北米原産の栗の木で、グレンアラヒーでも使われているようです。
R-02はR-01と同程度のピート麦芽(フェノール値)を使用していますが、よりピートが効いた樽原酒と、熟成の進んだ樽原酒を使用しているため、ppmがR-01より高くなっています。
スピリッツは全て島内にある設備で熟成し瓶詰までを行うため、ヘブリディーズ諸島の気候の影響を最大限に受けています。無冷却濾過、自然色で瓶詰めしています。
色、香り
色は黄色みが強く明るい琥珀色。香りはピート香がすぐに分かり、少し人工的で薬品っぽさもあるような気もします。
味わい
この日はここ数年で一番激しい雨の降る日で、車のワイパーも効かないぐらいでした。慎重に車を運転して職場から帰宅。食事を終えた後、強い雨音を背景音楽として聴きながらお試し。
lightly peatedの表示の通りピートの存在を確かに感じるものの、強度は弱く抑えてあります。喉元を落ちるまでは、しっかり薫香を楽しませてくれます。
若いのにしっかりした甘さがある。甘さはあるが、美味さとはまた違うように思えます。上手く言えませんが、酒としての旨味より、ジュースのような感じと言えばいいのでしょうか。
口に含んでいる間、結構気になる感じの苦味があります。余韻に酸味や苦味のようなものが残り、この感触はあまり好きではないです。ダークフルーツの風味とありますが、確かに果実感は確認出来ます。ただ、私の舌の性能では、どんな果実かは判然としませんでした。塩などのミネラルも感じ取れると思います。
最後に
原酒の良さもあるのでしょうが、それよりも調整の仕方が上手いような気がします。まだ原酒が若いので調整の妙技によって、充分な旨味を作り上げていると思います。あまり良い事を書いて無いような気がしますが、若い蒸留所の中では抜きん出ていると思います。今後に期待。美味しかったです。