初めに
2025/12/6開封、価格は11,480円。度数48.2度、容量700ml。産地はスコットランド、スペイサイドモルトに分類されるモートラック蒸留所です。正確には瓶詰め業者のシグナトリーの商品です。前方のラベルに「UN-CHILLFILTERD」それから「NO ADDED COLOUR」の表示があります。表示の通り、冷却濾過・着色無しです。樽はバーボン樽とファーストフィルのオロロソシェリー樽(販売店にはファーストフィルの記載無し)を使っています。

仕事が無事終わって一杯飲みたくなり、ちょっと贅沢なスコッチを空けました。普段は自分の直感に従って酒を購入しますが、今回は私が信用している海外の評価サイトを参考に買ってみました。ここ数年、モートラックはバーで少し飲む程度で、購入するのは六年半も前にレアオールドを飲んで以来。この商品は瓶詰め業者の商品なので、本家の味わいとは別物と考えた方が良いでしょう。
色・香り、味わい
色は濃い琥珀色、若しくは赤銅色。開栓して瓶の口から香りを確認すると、とても甘くて良い香りがします。少しキャラメルや、砂糖を添加した珈琲の様にも感じられました。グラスに注ぐとシェリー樽由来のつんとした香りがします。甘いが酸味も感じるこの香りは、干し葡萄と表現しても良いでしょう。新鮮な果物ジュースの様な瑞々しさも感じられます。某海外評価サイトでは「autumn leaves」と形容していたが、何となく分かります。香りよりは味わいで、枯れ葉の様な乾いた植物の存在を感じました。
最初の印象は、原酒が若いと感じました。度数はやや高めだが、アルコールは非常に滑らかに感じます。先ず味わいよりも、口内に広がる香りの良さが第一印象として残りました。口に入ってから鼻腔を抜けるまで感じる、香り高さが素晴らしい。果実的で、ワイン樽由来の風味が存分に味わえると思います。オロロソの特徴らしくやや強めの辛口。余韻まで香辛料の刺激が続くが、程良い感じです。熟成感はそこまで感じられないが、非常に力強い味わいがあります。香り同様、味わいでも干し葡萄の感じはあると思います。果実的で甘く酸味があります。少しビターチョコレートや、柑橘の味わいもあるでしょうか。


二杯目から味わいが変化し、甘さがとても増しました。香辛料を伴った弾ける様な甘さ・美味さが好印象。部屋に入って来た姉が「凄くお酒の匂いがする」とぼやくぐらい、香りが強いようです。美味しいので続けて飲んでしまったが、味わいが濃いので少し飲み疲れてしまいました。続けて飲むと、時に諄く感じるかもしれません。舌に残る余韻は煙草や木の香りがします。バーボン樽よりシェリー樽の影響が強く感じられ、えぐみが無い好印象な風味です。
原酒不足が著しい昨今ですが、この11年は二日目にはそれなりに膨らみを感じるようになりました。少なくとも、痩せた印象は無いかと。父親に勧めてみましたが、美味いと合格を貰いました。父は色からシェリー樽熟成を予想していました(いい加減な人なので外す事が多い)。ご名答。最近は高血圧で強い酒を控えていますが、翌日は二杯お代わりしていました。好きな物はしょうがないでしょう。
消費が進んで終盤になると、咽る様な強い木の香りや香辛料、潮の香りが広がるようになりました。消費毎に味わいが複雑に変化しました。残り一割~二割ぐらいになった時、結構苦みや辛口を感じました。オロロソシェリー由来の味わいが非常に豊かで、且つしつこくない(飲み過ぎなければ)良品。
最後に
色と香りを確認した時に美味そうだと予感しましたが、これは当たりです。否、最近飲んだモルトウィスキーの中では、大当たりの部類でしょう。安い商品ではないので万人にはお勧め出来ませんが、懐に余裕がある人。見かけたら「買い」です。美味さは保障します。
記事公開 2026年1月21日


