ポート シャーロット 10年 ヘビーピート

  • 2024-11-14
  • 2024-11-15
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初めに

2024/9/14開封、価格は6,980円。度数50.0度、容量700ml。産地はスコットランド、アイラ島のブルイックラディ蒸留所です。スコットランド産(ネス湖で有名なインバネス産)の大麦を100%使用、フェノール値は40ppm。冷却濾過はしておらず、無着色です。

樽の比率はファーストフィル・アメリカンウイスキー樽が65%、セカンドフィル・アメリカンウイスキー樽が10%、残りの25%がセカンドフィル・フレンチワイン樽です。

以前バーで飲んで美味かったので購入しました。ブルイックラディの商品は数年前に購入したクラシックラディボタニスト(ジン)以来久しぶり。ラベルのデザインは書体や色の組み合わせ等、非常にセンスが良いと私は思います。真っ黒(に見えるが本当は深い緑?)な瓶に、単純で格好良い文字の配列はブルイックラディならでは。瓶は重厚でかなり重いです。

色・香り、味わい

液体は明るい琥珀色。開栓すると、ピート香がすぐに漂って来ました。久しぶりにピート香を嗅ぎましたが、とても良い香りに感じました。きつ過ぎるピートは苦手ですが、これは好み。香りが穏やかなので、正露丸みたいな薬品臭さをあまり感じません。果物のような香りも感じられますが林檎よりは、青臭さと酸味から、檸檬のような柑橘系寄りの香りかと。それから香ばしいナッツも。

体調不良が続き、仕事の繁忙期でしたが、少し余裕が出たので飲む事にしました。口に含むとややとろみがあり、飲んだ後も舌に滑りを覚えます。40ppmの割りには表示にある「HEAVILY PEATED」の通り、数値以上にピートが強く感じられます。矛盾するようですが、ピートがしっかり効いているけれど重たくはないと思います。ピートがきついスコッチは好みではないが、これは程良い感じです。

ぴりっとした刺激があるが、私には香辛料よりも薬品っぽさを感じました。度数はやや高めですが、度数の割りに滑らかで飲み易い(油断していたら、咳き込みそうになったけれど)と思われます。飲んだ後は、想定より喉が渇く感じがします。余韻にピートが長く残り、塩っ気がやや強い印象。ピートモルト全般に言えますが、人によってはゴムのようにも感じられるこの香りは、好き好きでしょう。

他には土っぽい香りに、どことなくワインの香りも。強いて言えば、私には赤ワインより白ワインのような感じ(実際は赤ワインの樽を使っている)がしました。

最近色々忙しくて、ようやくゆっくりとスコッチを楽しむゆとりができたせいか、とても格別な味わいに感じました。この10年は飲み始めから、はっきり美味いと思えました。潮を思わせる風味と豊かな甘みもあって、非常に均衡の取れた良品だと思います。

オクトモア(ブルイックラディで一番ピートが強くて高いやつ)を飲んだ事がありますが、ポート・シャーロットで充分だと思います。シングルぐらいの量で続けて3杯程飲みましたが、やはりこの手のスコッチは飲み疲れる。疲れていつの間にか寝てしまいましたが、目覚めた後もつい杯を重ねて夜更かししてしまった。完成度が高く、アイラモルト愛好家に強くお勧め出来る商品です。

数日後、1/3程飲んだところでピート香やアルコールの強さが安定してきて、甘さが強くなり、さらに美味しく!つい、ぐいぐいと何杯も飲んでいる内に、夜が更けてしまいました。残り1/4ぐらいになると、少し苦みも出て来たと思います。

最後に

アードベッグの10年と比較するなら、私はこちらの方が美味いと思います。少し値段が高くても、私ならこちらを選びます。好みの問題ではありますが。アードベッグ、ボウモア等、主要なアイラモルトが品質低下して以来、暫く公式物を飲んでいません。かつては私もよくボウモアを飲んでいました。再び、各蒸留所の原酒が潤沢に確保出来ると良いのですが、無いもの強請りしても詮無き事ですね。この商品は、最後の最後まで美味しく飲めました。馳走様。

記事公開 2024年11月14日

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