初めに
今回紹介するのは2024年10月24日現在、解散総選挙で注目を浴びている国政政党、日本の救世主であるれいわ新選組の大石あきこ氏の著書。その名も維新ぎらいです。何とも直球な題名です。出版社は講談社の第二刷(2022年6月2発行)です。選挙応援で私にも出来る事をと思い、大石さんの本を紹介する事にしました。氏よりもさん付けの方がしっくり来るので、大石さん呼称にします。
彼女は元大阪府庁の職員で、あの橋下徹の部下だった人です。橋下は彼女に対し「名誉を傷付けられた」として訴訟を起こしていました。そもそも奴には名誉と呼べるものがないのにね(笑)。面の皮が厚い悪人ほど何故か、名誉とか信頼みたいな尊い言葉を使いたがりますね。反吐が出ます。橋下は愚かにも控訴していましたが、2024年9月26日大阪高裁(二審)は地裁の一審判決を支持、目出度く請求を棄却しました。橋下の敗北を喜び申し上げます(笑)。
本の内容について 第一章の感想
読む前の予想と違い、政治的な内容を多分に含んでいるものの、そこまで堅苦しい感じがしないと思います。全体を通して、親しみ易い大石さんの生い立ちや人となりを知れる内容となっているので、そのせいかと思います。
第一章は大阪府庁時代の話で、そこでいかに橋下徹が暴君として振る舞っていたのかが書かれています。暴言の数々や無理難題の強要で、職員の方々は大変な苦労を背負い込んだと思います。橋下は、最近世間を騒がせていた元兵庫県知事の斎藤元彦をもっと、どろどろに煮詰めて酷くしたような奴です。斎藤の一件が禍根となり日本維新の会の評判は低下(元々評価されていたのがおかしいぐらいですが)、選挙演説で見向きもされない場面もあったようです。
本書によると、橋下が府政に関わり始めたのが2008年からですが、2010年の職員の自殺者数は7人にも上りました。2005年~2009年までの自殺者数が1~2人で推移しているのを見ると、因果関係は明らかだと思います。勿論、自殺者は一人でも出したら駄目なので、数の問題ではありませんが。亡くなった職員の方々のご冥福をお祈りします。
ここで書かれている事は、他でもない内部で働いていた人の情報なので、脚色の無い事実です。これを読めば、如何に橋下がテレビで見る通りの小物であるかよく分かります。完全に一致します。悪党でも三下の三下、自分が賢いと勘違いしている頭が悪い奴です。橋下はもう政治家でもないのに、何故かテレビに出て意見を求められたり、政治的な話題を口にしていますが、もう世間と関わらなくて結構ですね。堀江貴文もやたらと山本太郎氏を叩いたり、橋下と同じぐらい不愉快な奴ですね。自公政権にとって不都合な勢力を叩く「お使い」をするだけで、10億円のロケット遊びが出来るなら笑いが止まらないでしょうね。
大阪府庁の話を読んでいると部外者でも、抑え切れない怒りや深い悲しみを感じます。この章の最後の頁に書かれている一文は、驚愕に目を剝く事間違い無しです。橋下が大阪知事として初登庁した日に、幹部達に語った一言は以下の通り。
「僕と一緒に死んでもらう覚悟で、最後は死んでください。」
この一言は、さすがに「信者」でも目が覚めるのでは?目が覚めないなら、その人はもう生きながらに死んでいるのでしょうね。こういう人間には関わらない、関わらせないが一番です。
この章の最後の方、40頁にある「公務員は楽をしている」というマイナスイメージと言う箇所には、ほんのちょっとだけ反論させてもらいます。確かに公務員の仕事は楽ではないかもしれませんが、はっきり言って民間はもっと厳しいです。私は建設業や製造業を通過して来ていますが、そこでの納期の厳しさ、一歩間違えれば人命を失ったり多大な経済的損失を出す危険性などで、年がら年中心的疲労に苛まれました。ゴールデンウィーク、お盆休み、正月休みの三大連休全て合わせて休みがたったの三日とか(しかも後日の代休無し)、36時間不眠状態で現場仕事とか酷いものでした。何度も体調を崩し、2011年から2017年までの間に、9回入院しました。原因は「謎の持病」ですが、この持病についてその内記事にしたいと思います。
公務員ではないけれど、近い存在である福祉の世界に飛び込んで気付いたのは、福祉職員の「危機感の無さ」です。福祉法人はそう簡単には潰れないので、行動がいつも遅く、だらだらと惰性で事業を継続している印象があります。
私は公務員の(公務員に限らず民間もですが)新卒一括採用みたいな馬鹿な事は止めて、思い切って職員の半数を中途採用と入れ替えてはどうかと思います。必要なら経営再生コンサルタントを入れるとか。市井の苦労を知っている民間経験者の視点を取り入れて改革をし、経営改善の玄人に任せればもっと効率が上がると思います。公務員で大変な人は、多分上司が無能とか、無駄で無意味な事をやらされているからだと思います。
市役所で働く人達の目は、中小企業のライン工達の死んだ目とは、明らかに違います。大企業のトヨタ自動車でさえ、ライン工が寮内で発狂して走り回った挙句、首を吊るのです。下を見ればきりが無いし、苦労自慢なんて馬鹿げた話ですが。
第二章の感想
第二章は大石さんの生い立ち、子供時代や学生時代、社会人になってからの人生など個人的な情報が満載です。「お下がりの服」みたいな単語が登場し、大石さんも私達と全く同じ庶民、有り触れた家庭に生まれ育った者だと言う親近感が湧きます。今時の子供達は、お下がりなんて知らないでしょうね。私もお下がりではないけれど、中学に上がっても小学生の頃に買った服を着たきりだったり(発育が良くなかったのもありますが)、中学二年生までお小遣いが毎月800円だったり、貧乏ではないけれど裕福でもない家庭でした。学校帰りに友達がジュースを買っても、私だけは買えない懐事情はちょっと気が沈みました。今になって思えば、私がお金を大事に計画的に使えなかったのが、悪いと言えば悪いのですが。
大石さんは母親からの影響を強く感じているようです。母親に反抗を感じながらも、影響を受けていた事を否定出来ないと。このへんは、山本氏とよく似ているなと思います。山本氏も非常に教育熱心で正義感が強い母親の影響を強く受け、同時に反発もしていたようです。似た者同士と言うか、負けん気が強く弱きを助ける共通性が、二人を引き合わせたのかもしれません。
詳しい内容は本書を読んで確認してもらうとして、一応政治系を目指している当ブログらしく、この章の政治的な内容に着目したいと思います。2018年9月に発生した台風21号。この台風が関西を襲い、関西国際空港(以下関西空港)は大規模な冠水被害が出ました。この惨事の中、大阪府知事の松井一郎は大阪を離れ、辺野古基地新設容認派の佐喜真淳(さきまあつし)の選挙応援(沖縄知事選)に行きました。佐喜真はアメリカ軍基地の辺野古移設容認派で自公が推薦している人物です。松井は危機管理の最高責任者であるにも関わらず、物見遊山に行くような軽さで被災地を離れたのです。西日本豪雨の時に、ぱーっと飲んで騒いでいた自民党(赤坂自民亭)の連中と全く同じです。
松井の行動に怒りを感じた大石さんは、後日休暇を取って玉城デニー氏の応援に向かいました。玉城デニーさんは見事選挙で勝利し、大石さんはその瞬間府庁の退職を決めたそうです。大石さんらしい行動の速さと決断力が窺がえ、とても格好良いですね。
ここから先は本書と関係無い私の意見ですが、万博についても語っておきましょう。関西空港は万博会場である夢洲と同じ、埋め立ての人工島です。関西空港は今でも地盤沈下が進んでいます。青函トンネルも浸水が続いており、人間は絶対自然に勝てないのが明白です。日本国際博覧会協会は9月2日、南海トラフ地震を想定した、災害対応の「具体策」を纏めた防災実施計画を公表しました。「想定」される津波の高さは5.4メートル。夢洲は最低潮位から11メートル嵩上げされているので、浸水の心配は殆ど無いとの主張ですが・・・元々海上に作られた塵の埋め立て地。塵を捨てれば勝手に沈んでいく軟弱地盤で、どれだけ金を注ぎ込んでも地盤改良出来ないと言われています。夢洲と外部を繋ぐ物はたった一本のトンネルと橋のみで、それらが寸断された場合は船舶輸送で被災者を救助する算段だそうです。非常に幼稚な計画だと思います。想定はあくまで想定で、想定以上の津波が来た時はどうするのでしょう?東日本大震災の津波の高さは9メートル越えです。地震の影響による地盤沈下があれば、浸水被害は拡大するでしょう。地震が起きて津波が発生すれば、付近に停泊している船舶がどうなるか分かりません。肝心な時に動かせないかもしれません。もたもたしている間に怪我人・病人が次々に命を落とすでしょう。感染症の拡大も懸念されます。
それから、最大で一日20万人以上の来場者を見込んでいるようですが、船だけでどうやってこの人数を運ぶつもりなのでしょう。食料の備蓄はたった三日分だそうです。また、この防災計画には「メタンガスの爆発」は含まれていないようです。塵の埋め立て地ならではの二次被害とか考えていないのでしょう。あらゆる事を想定するのが危険予測・危機管理だと思います。
最悪の事態を想定しても、その上を行かれたらお終いです。何よりも、そんな危険な場所を会場に選定する人命軽視と、能登半島の復興よりも万博とその先にあるカジノの事しか頭にない汚さ。人の命より金儲け。そんな日本維新の会と戦う大石さん。どちらが正しいか、言うまでもなく分かりますよね?
最後に
時間の都合や諸々の事情により、第三章から第五章については大幅に省略します。第四章では本の題名となっている「維新ぎらい」の理由についてよく分かります。具体的な数字を基に、如何に維新の悪政によって大阪が荒廃したかよく理解出来ます。れいわ新選組の良さは街頭演説を見れば分かりますが、常に資料を用意して分かり易く説明してくれる事です。素人さんにも分かり易い。本当に頭が良い人とは、自分の頭の良さをひけらかすとか専門用語を並べるのではなく、どんな難しい内容でも簡単に説明出来る人です。れいわの人達はみんな教え上手。
各章何れも読み応えありますが、私の心に一番響いたと言うか共感出来るのは、ごく単純な事だったと思います。第三章の128頁、大石さんが政策を考える上で一番重視するのは「人としての体感」と言うところ。自分の内にある不安や不満を素直に表へ出す事。それは理屈抜きで正しい感覚であると。私が政治に興味を持ち始めたのは、「あれ?必死に働いても自分の生活が一向に良くならなぞ?」とか「何か世渡り上手な奴ばっかり得して、自分はずっと損し続けてないか?」と気付いてから。「何か世の中おかしい」と気付いた時に、それを気のせいだと無かった事にせず逃げなかったのが、自分の人生を変えたのだと思います。福祉関係の仕事に就く前、今から4~5年ぐらい前にYouTubeでれいわ新選組の動画を観て、多分それがきっかけとなって、徐々に政治を学び始めたと記憶しています。れいわ新選組のおかげ。とても感謝しています。そして第五章。最後に出て来る言葉は、私が長い人生経験を経て到達した境地と全く同じ。単純だけれど、今の世の中の本質を突いた最高の一言。
その無意味な競争をやめませんか?
投票日まであと残り二日。私も最後の追い込みをかけます。自分に出来る政治参加を。
打倒、自民・公明連立政権!!維新も排除!!民主主義を国民の手に!!れいわ新選組の意思は国民の総意!!れいわ新選組一択、山本太郎を総理大臣に!!
記事公開 2024年10月24日