初めに
2022/8/15開封、購入価格は4,950円。度数46.0度、容量700ml。産地はスコットランドのスペイサイドに分類される、家族経営のグレンリネス蒸留所です。最近バーで飲んだ味が忘れられなくて購入しました。
ジュニパーベリー、檸檬の皮、ライムの皮、コリアンダーの種、オリスの根、カルダモンの種、カシアバーク、カモミールの花、そして蒸溜所の農園で生育されたコケモモとヒメスイバ、カタバミの11種類の植物が使われています。恐らく全て、材料は有機栽培されていると思います。スペイサイドの天然水を使用し、高品質な有機スピリッツの生産・蒸留・瓶詰までの全工程を自社で行っています。
色、香り
封を切った瞬間、鼻を近づけなくても分かる良い香りが。これだけで、こいつは絶対に美味いぞ!と確信させるほどの香しさがあります。
味わい
今日は終戦記念日。犠牲となった人々に追悼しました。美味い酒が飲めることに感謝を。
檸檬とライムの皮が使われているだけあって、柑橘の香り、爽やかさ、青臭さ、苦味などがよく出ています。それと柑橘類や紅茶のような香りも同居しているかと。使用材料の一つ、カシアバークとは桂皮の一種で、樹皮を使っているようです。他のジンだと、ボンベイサファイアやマーティンミラーズを構成する材料の一つでもあります。
全体的に気品ある香水や爽やかさや青臭さ、ミントのようなすっとした香りが支配しているように思えます。日溜まりよりは、日陰とか深緑の中の暗い場所で、これでもかと植物の香りに包まれている感じです。甘さはしっかりとあるものの、すぐに強い香りに持って行かれます。やや強めの甘味と華やかな香気を締めるように、香辛料のほど良い刺激と苦味で押さえて上手く調整されています。余韻に苦味が少し長く停滞します。
一度バーで飲んだきりですが、やはり美味い!あまりに濃厚な美味さで止め時が分からなくなります。大変危険だ・・・美味さの秘訣には、材料を有機栽培で育てている事も確実に関係していることでしょう。爽やかさはカルダモン、香草のようなすっとした感じはカシアバークやコリアンダー、香水や紅茶の感じはオリスの根、カモミール由来かと予想します。全ての材料が整然とした秩序で調和され、混沌もなく紛争を回避しています。
最後に
素っ気ない瓶のデザインからは予想できないほど高い水準で旨味と香りが両立する、極めて上質なジンです。大げさかもしれませんが、奇跡のような出来栄えだと驚嘆を隠せません。これまで飲んだ美味いジンの上位五指に入ると思います。絶対にお勧め!
今日で連休も最後。最後の悪あがきで少しだけ夜更かしして、酒を愉しむ事を決め込みました。YouTubeでBritain`s Got Talent(実に面白い海外の番組)を観つつ、眠りを引き延ばして、しばし美酒に酔いしれました。