初めに
2022/6/20開封。度数40.0度、容量350ml。産地はスコットランドのハイランドパーク蒸留所。同蒸留所はオークニー諸島、メインランド島のカークウォールの丘の上に、1798年に建てられました。北緯59度に位置する最北の蒸留所です。
オークニーとはヴァイキングの言葉で「海豹の島」を意味するそうです。仕込み水に硬水を使用し、今でもフロアモルティングを行っています。フロアモルティングとは文字通り、製麦を床の上で行う事です。大麦を床に広げて空気に晒し、発芽を促しています。ブレンドウィスキーのフェイマスグラウスのなどの原酒としても使われています。
色、香り
色は明るい琥珀色。ナッツのような香りと、果物のような清涼な香りが同居しています。鼻をグラスにぐっと近づけると、洋菓子やヴァニラのような香りもしてきます。
味わい
この商品を買うのは本当に久しぶり。恐らく最後に買ったのは10年以上前で、それきりだと思います。買ったと言っても他の商品との抱き合わせ販売で、特別欲しくはないけれど付いてきた感じです。
夜の静かな時間帯に音楽を聴くのが好きで、80年代プログレッシブロック系優良バンドであるMarillionのFugaziを聴きながら微睡んでいた後に飲み始めました。月曜日の代休が終わり、明日から仕事でありますが往生際が悪いと言うか、明日に響くのが分かっていながら早く寝るのが惜しい性分で、夜を長く楽しむため酒の力を借りました。
一口目はやはりこの銘柄共通のなる~い印象。たいがい、最初の一杯は緩くてあまり美味さを感じないことが多いと思います。
アルコールの刺激は最初は弱く、次第に舌にぴりぴりときます。果物のような甘さと、少し香ばしさが最初に来て、余韻として舌先に無花果のような味覚があります。
シェリー樽を使っているスコッチはえぐみを感じる物が多い気がしますが、これはそこまで。軽くて柔らかいので飲み易いと言えば飲み易い。少し苦味を感じ、余韻に長く香辛料のような刺激があります。
変な癖が無く、いかにも万人受けしそうなのがハイランドパーク。突出した個性や押しの強さは無いかな。飲んだ直後とそれから先も特に変化や旨味が膨らむことは無い感じです。少し気になるのが、余韻に妙な酸味が有ってそれがしつこく感じること。たまたま、自分の舌が不味いだけかもしれませんが。
最後に
印象としては、やはりどうしてもこの銘柄を買いたいと思わせる、決定的なものが存在しないかなと。スコッチ入門をしたい一見さんにお勧めする分には、良いかもしれないですが。