初めに
2022/12/10開封、価格は9,350円。度数46.0度、容量500ml。産地はスイス、1857年創業のランガトゥン蒸留所。この商品はスイスの水で仕込み、ワイン樽(フランスのシャルドネオーク樽)で熟成しています。歴史の浅い小規模蒸留所ですが、商品の品質は高く評価されているようです。
創業者のジェイコブ・バウムバーガーはチューリッヒ、ベルン、バーゼルの中間に位置するランゲンタール村にて小さな蒸留所を設立し、ウイスキーを作り始めました。1914年、第一次世界大戦に備えスイスでは麦やじゃが芋などの主食となる作物を原料とする蒸留酒の製造が禁止され、以来ウイスキーを造ることが出来ませんでした。1999年の法律改正後、4代目のハンズ・バウムバーガーは2005年よりウイスキー造りを再開し、2007年にランガトゥン蒸留所を再度設立し、2011年より販売を開始しました。
スコッチがアルコール中毒者が増えたり(労働力と税収は減る)、食料不足などで蒸留の規定ができたように、スイスでも色々苦労があったようですね。
色、香り
色は琥珀色。香りは蜂蜜のように甘く、焼き菓子のような温かい香り。
味わい
豊かな甘さが広がり、鼻腔に心地よい香りが届き、最初の一口はとても好印象。熟成年数は7年ほどですが、味の深さとこく、香りの強さを感じられます。以前は同じ商品でも、4年程度で市場に出回っていたようです。スコッチよりはバーボンに近いと思いました。
口に含んだ時と余韻に青臭いと言うか、爽やかな感じの樹木のような香りがあります。樽の香りでしょうか。やや若い酒ですが、充分な旨味があり、萎んだ印象は無いと思います。塩っぽさは強いと思われます。後半、底の方に溜まった分を飲むと、甘さや香りが増したような気がします。美味い部分が沈殿していたのでしょうか。塩っぽさは後退したと思います。
最後に
容量や年数に対して値段は高いですが、記念に一度飲むぐらいの価値はあるかと。香り、味わい共に高評価を受けるだけの品質があると思います。ご馳走様。