コロナ後遺症その後
「前回の記事」ではコロナ給付金手続きと後遺症について書きましたが、今回は私が体験した後遺症のその後、特に抜け毛について解説したいと思います。この後遺症については悩んでいる人達が多いので、情報共有とせめて気休めになればと思います。ちなみに、私は怪しいワクチンを打ちたくないので、一度も摂取しておりません。それでも軽症だったので、体が弱かったり基礎疾患のある人達以外は不要と感じました。
〇味覚・嗅覚について
味覚、嗅覚、聴覚、異常な眠気、抜け毛などが後遺症としてありましたが、味覚の治りが一番早かったです。前回の記事を書いたのは2022/10/15ですが、その時には9割程度の回復だったのが、翌11月には完治したと思います。コロナに罹った知人も、やはり味がおかしくなったと訴えており、私と同様に出汁や珈琲の味が不明瞭になったとか。嗅覚は12月に入って完全に復活。気が付けば、左耳の聴覚異常と言うか微かな違和感はすっかり消え去っていました。夜間に意識が断絶するような異常な眠気がありましたが、それも昨年中にはなくなったと思います。
〇抜け毛について
抜け毛の多さを自覚したのは昨年の10月中旬以降。自宅療養が終わって50日以上経過した後です。一般に、コロナが治ってから2か月ぐらいで症状が現れることがある、とされています。時期的に合う事と、排水溝に溜まる毛の多さから気のせいではないと思いました。同僚は「抜け毛の時期だし、髪が長いからそう感じるだけでしょ」と取り合ってくれませんでしたが(もしかしたら「あまり気にするな」と言う気遣いだったのかも)。確かに時期によって抜ける量は大きく違いますが、気のせいでは済まされないぐらい抜けました。この記事を書いている2023/2/5現在と一番抜け毛が多かった時期と比較すると、冗談ではなく5~6倍ぐらい違いがありました。色々と特徴があるので列記すると、
①抜け毛が多くなる(少ない時で通常の2~3倍、多い時で5~6倍)。
②髪の毛が極端に細くなる。
③頭皮が油っこくべたつき、強い痒みが出る。
④髪の毛に軽く触れたり、何もせずじっとしている時でも髪の毛がはらはらと落ちてくる。
⑤何故か枝毛が減った。
①ですが、結論から言うと2023/2/5現在、抜け毛はすっかり収まりました。急に終わる訳ではなく、目に見える変化があり、徐々に終息していく感じです。治るまで3か月近くかかったと思います。減るだけではなく、毛が新しく生えてこないとか、毛の成長が止まっているのでは?という印象がありました。
②で言うと、元々、髪の毛はやや太くしっかりしている方なので、毛が細くなったのにはすぐに気付きました。これまで見たことが無いぐらい痩せ細り、毛髪量の減少もあって髪全体がぺったんこになりました。
③は乾燥する時期であったのと、たまたまシャンプーを変えた時が重なったので、シャンプーが肌に合わなかった可能性もありますが・・・それでも、これまでの人生で気になるほど頭皮が痒くなることは一度も無かったので、やはり何か異常があったのだと思います。頭皮のべたつきのせいで、一時かなりシャンプーの泡立ちが悪くなりました。
④は、脱衣所だけでなく自室の床に散らばる自分の毛を見れば分かります。くつろいでいる時でも、秋に枯れ葉が落ちるような感じで、一本また一本と毛が落ちていくのは恐怖です。
⑤は面白いのですが、極端に毛が細くなったせいで枝毛ができなかったのだと思います。毛の太さが元に戻ったら、枝毛も増えました。
抜け毛との長い戦い
抜け毛が多くなったのは昨年10月中旬以降だと思いますが、「あれ、気のせいじゃないぞ?」と意識を持ち始めたのは11月に入ってからです。鏡に映った自分の姿を見て、毛の分け目(生え際)が妙に目立ったことがきっかけです。この頃から何か出来る事はないかと模索し始め、四つの目標を立てました。
①よく睡眠を取る。
②アルコールの摂取は控える。
③食生活を変える。
④試しにサプリメントを使ってみる。
②の目標はすぐに頓挫しました。自分の甘さと、「酒を控えても結果が伴わなかったら損じゃないか?」と思ったのですぐ諦めました。アルコールを摂り過ぎると、亜鉛が流出するので本当はいけないのですが、呑兵衛の私には無理な相談でした。その分、しっかりと水分補給をするようにはしました。①はほどほどに達成。
③は髪に良いとされる栄養素を積極的に摂り、④との相乗効果を期待しました。
〇食生活を変える
抜け毛改善の為、食生活の改善を試みました。最近は殆ど外食をしていませんが自炊で肉食が多いので、野菜と魚を多く食べるように変換し、他に髪の毛に良さそうな栄養素を摂取するように気持ち心掛けました。髪に良い栄養素は、
①蛋白質(肉、魚、卵などで髪の主成分)
②亜鉛(牛肉の赤身、高野豆腐、チョコレート、ブロッコリー、肝など)
③鉄分(牛肉、ほうれん草、チョコレート、ひじき、肝など)
④ビタミン群(牡蠣、緑黄色野菜、柑橘系、ナッツ、肝など)
⑤大豆イソフラボン(納豆、豆乳、豆腐など)
とされています。上記の食材はほんの一部です。食生活を強引に変える事で却ってストレスが溜まっても嫌なので、自分に出来る範囲でやれば宜しいかと思います。
①蛋白質については、魚は別に嫌いではないので、獣肉をやめて青魚を沢山食べるようにしました。鰆(さわら)、鰤(ぶり)、鯖(さば)などを中心に、野菜類といっしょにフライパンで焼いて食べました。三枚おろしであれば殆ど骨が無いので、手間無く美味しくいただけます。塩と粗挽きの黒胡椒で単純な味付けをした焼き魚が、あんなにも旨いとは知らなかったので、思わず感動しました。
②亜鉛と③鉄分は、手っ取り早く暫定的にサプリメントを使いました。あまりこういう物は好きではありませんが、緊急事態なので仕方なく。他には職場の弁当でほうれん草、ブロッコリーやひじきはよく出されるので、充分摂取出来たと思います。
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④ビタミン群は日頃から野菜・果物をしっかり食べているし、酒のつまみでよくナッツ類を口にしているので問題無し。
⑤大豆イソフラボンは味噌汁が大好きで毎日食べるし、納豆も好きなので難なく達成!栄養学でも五色摂るのが良いとされているので、病気に関係なく常日頃から均衡の取れた食事を心がけると良いですね。
〇病院に行ってみたものの・・・
自宅療養後95日目、2022/12/3に抜け毛の相談をすべく、地元の病院に足を運びました。このままでは髪の毛が無くなるのではないか?と思わされるほど抜け毛の量が多かったからです。急患対応があり、1時間遅れの診察となりました。朝8時過ぎに行って、終わったのが11時過ぎ。急患対応があったとはいえ遅すぎる。話は逸れますが、病院の待機時間は本当に無駄なので、せめていつ順番が回って来るか分かり易くすべきだと思います。私がたまに行く病院は、よくある番号が電光表示される仕組みになっていますが、自分の番号の前に突然若番が割り込んできます。予約者が優先と言うのは分かりますが、何も表示が無い状態でいきなり割り込まれるので、いつ順番が回って来るのか分かり辛い。恐らく診察室(担当医)の割り振りはかなり適当で、主治医でない限り、空いた診察室にほいほい入れていく仕組みだと思います。診察室ごとの表示ではなく、待ち番を一列にざっと並べて、目安となる待ち時間を表示すれば、もっと分かり易くなると思いますが・・・どうでもいい話でした。
閑話休題。肝心の診察ですが、担当した医者はK川という若く眼鏡をかけた男でした。無表情で、いかにもやる気がなさそうな奴。通常、診察する前に患者のカルテにさっと目を通すと思うのですが、9月に一度後遺症で受診している事を、全く把握していませんでした。また、コロナの後遺症で抜け毛が多数報告されていることを知っておらず、コロナに関する他の知識も希薄で、とても不勉強な印象を受けました。皮膚病の可能性を除外するため頭皮を確認してもらいましたが、赤みなどは無い様子。頭皮が乾燥していると言う事で、軟膏を処方されました。頭皮の乾燥が抜け毛に繋がることもあるようです。結局あまり実のある話は聞けませんでした。処方箋を出されたものの、薬の購入はせずにそのまま紙は捨てました。自分で頭皮に軟膏を塗るのは難儀ですし、原因がはっきりしない限り、無駄な労力を使いたくないのです。医者に抜け毛は時期的なものではないだろうと説明したと思いますが、本当に話を聞いていたのか首を傾げたくなります。これまでの人生で乾燥肌が原因で強い痒みが出たり、薬に頼った事は一度もありません。なので、私は乾燥の原因にはコロナがあると確信しています。結局、多くの医者がやる事は只の対症療法、当て推量や消去法だけですよね。責任感が強いのか、無駄に高い自尊心が邪魔をするのか知りませんが、分からないなら潔く分からないと言って欲しい。私に出来る事はありません、と。無駄に終わりましたが、発症から半年以内なので医療給付金の対象期間でしたので、少なくとも金銭的には損をしませんでした。
身も蓋も無い話ですがこの時、抜け毛の事はもう気にしないことに決めました。時間による解決を待つことにしました。職場でもむしろ禿げたらどうしようと、笑いのねたに使いました。引き続き、食生活には一応気を付けること。それから、洗髪は温めのお湯を使うことにしました。熱い方が汚れがよく落ちるような気がしますが、熱いお湯で頭皮を洗うと乾燥し易いようです。寒い時期にシャワーの温度を下げるのは躊躇われますが、洗い終わった後に微温湯や、やや冷たい水でさっと仕上げをすると良いかもしれません。タオルで髪を拭く時も乱暴にせず、髪を洗う時のように優しく揉んだり、軽くぽんぽんと叩いたりするようになりました。
抜け毛との戦い、ようやく終結?
自宅療養後から90日以上経過した11月下旬~12月中が最も抜け毛が多く、年が明けてから徐々に収まってきました。2月に入るとはっきりと抜け毛が減り、ついに終わったと感じました。半年ぐらいかかるかもしれないと不安に思っていたので、予想より早く治ったようで安堵しました。
1月中に仕事の関係で、コロナ陽性となった人のお宅にお邪魔することが一週間ほどありました。因果関係は不明ですが、その人の家に出入りした後は再び一時の間、抜け毛が増えたり痒みが再発したりしました。抗原検査キットでは陰性でしたが・・・その後はすぐに回復しました。
年のせいとか、生活習慣における不摂生や、食生活などが原因なのではないか?いや、それともシャンプーの相性が悪いのでは?髪の毛を伸ばして重さが増したので、抜けやすくなったのか?はたまたそれらの相乗によるものか?疑心暗鬼に陥ることもありましたが、やはりあまりに唐突な変化だったので、絶対にコロナが犯人だ!と自信を持つことに決めて、人事を尽くして天命を待つと言う開き直りの境地に入ったのが、精神衛生上良かったかもしれません。
自分がやってきた食生活の改善や髪の手入れの仕方、サプリメントの摂取などが効果をもたらしたかどうかは、はっきり言って全く分かりません。でも、「何もしないでいる」というのが一番不安で落ち着かないと思いますので、同じ後遺症に悩んでいる人は気を紛らわせる意味でも何かに手を付けた方が良いかもしれません。治り具合にも個人差があると思いますが、少しでも参考になったら幸いです。