初めに
2023/5/28開封、価格は5,780円。度数46.0度、容量700ml。産地はスコットランド、スペイサイドのリンクウッド蒸留所の原酒を、エディンバラで設立された瓶詰業者のシグナトリーが瓶詰めした商品です。このシグナトリー・ビンテージは、同社の商品の中でも低価格帯に属すると思います。
基本的に瓶詰め業者が販売する物の方が、蒸留所の物より割高になる傾向にあります。年数の割にお手頃な価格なので、前から気になっていました。シグナトリーは2007年にエジンバラを引き払い、全てエドラダワー蒸留所で瓶詰めしているそうです。エドラダワーもシグナトリーが所有しています。
色・香り、味わい
色は瓶内だとやや濃い狐色に見えますが、注ぐと明るく透き通った狐色、若しくは黄金。開封すると葡萄酒のような酸味や爽やかさを感じられ、やや強い香りだと思いました。
口にすると爽やかな果実感があります。少し酸味や発酵臭もあります。しっかりした甘味があり、口当たりは軽く飲み易いかと。年数相応の熟成感はそれなりにあると思われます。結構お手頃な値段で売られているので、品質はどの程度か不安でしたが、まあまあ良好なようで安心しました。
3杯目を飲んだ時、舌が不味かったのか妙に苦味を感じました。全体的に若々しさがあり、値段を考えるとあまり古い原酒は使っていないのかと思います。胡椒のような香辛料や潮も感じられると思います。
最初の方に感じた苦味は気のせいではなく、余韻に渋味や苦味が残る印象。樽由来のものでしょうか。個人的にこの感じはあまり好きになれませんでした。
最後に
スペイサイドモルトのご多分に漏れず、果実感があるのは間違いないでしょう。爽やかで清涼な果実感、さっぱり。後味に塩っ気や苦味がある。こんな感想を持ちました。凄く美味いという訳ではありませんが、シグナトリー・ビンテージの他の商品にも手を出しても良いか、と思わせるくらいには品質があったと思います。ご馳走様。