宝塚歌劇団、社内犯罪を否定
今回の記事は2023年9月30日に宝塚歌劇団の劇団員の女性25歳(当時)が急死した事件について。情報が遅いですが、現在も争われている事件ですので取り扱います。新聞等には急死と書かれている事がありますが死因は転落死で、兵庫県警は現場の状況から自殺と見ています。自殺の原因は間違いなく上級生らによる「虐め」と言う名の「犯罪」が関係しています。2023年12月7日、遺族代理人の弁護士が東京都内で記者会見を開き、ヘアアイロンで火傷を負わせる等、少なくとも15件の「パワーハラスメント」があったとする意見書を出しています。
私はこの「パワーハランスメント」と言う言葉が嫌いなので、当ブログでは「犯罪」とはっきり呼称します。横文字にすると意味が弱くなるし、火傷を負わせるのは疑いようもなく「傷害罪」です。
刑法:第204条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
人を故意に傷付けた人間は、最大で十五年以下の懲役を課せられます。数字から分かる通り、重大な犯罪です。15件の内容は火傷を負わせた傷害やその他の傷害、深夜に及ぶ過重労働、人格否定、何時間にも及ぶ叱責等です。これだけ見ても傷害罪の他、言葉の暴力が存在したなら侮辱罪や、労働基準法違反にも問えそうです。
・・・弁護士は意見書を送付、歌劇団と運営元の阪急電鉄(親会社は阪急阪神ホールディングス)に犯罪を認めるよう訴えました。劇団側は同年11月14日に公表した調査報告書でも、11月24日に設けられた代理人同士の面談でも「犯罪の事実」を認めませんでした。
日本は年間2万人もの人達が自殺しています。行方不明・変死を含めると3万人に到達します。行方不明・変死は事故、殺人だけでなく自殺者も当然含まれていると思います。私も友人と知り合いを合わせて二人、自殺で亡くしています。「袖振り合うも他生の縁」と言う諺があります。知り合いの方は、一、二度だけ仕事の関係で交流があった人ですが、ほんの僅かでも自分の人生に関わった人を、理不尽な原因で失うのは悲しいものです。それが長い時を共にした肉親なら猶更でしょう。
誠意の無い「手の平返し」
飛んで2024年2月27日、東京都内で開かれた遺族側弁護士の会見で、劇団が犯罪を認め、謝罪する意向を示した事を明らかにしました。劇団側は15件の内、どれを犯罪として認めるか明らかにしておらず、半数については一部否定若しくは完全否定しています。盗人猛々しいとは正にこの事です。追及されたから渋々犯罪を認め、出来る事なら少しでも言い逃れようとする魂胆が見え見えです。何故最初から認めなかったのか、それだけでも不愉快なのに、完全に被害者遺族の神経を逆撫でしていますね。しかも、上級生が火傷を負わせた事についてはどうやら、故意である事を認めていないようです。本当に屑ですね。過重労働の内容については驚く事に約一か月半、一日僅か3時間程度しか睡眠が取れない状況が続いたそうです。労働基準法の第一章には、次のように記されています。
第一条① 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
私なりの解釈として労働条件の「人たるに値する生活」とは、生存権を充たすものだと思います。労働内容に見合っている且つ、衣食住を過不足なく揃える為の充分な賃金。心身共に安全で健やかに過ごせるような無理の無い労働環境、労働時間と休憩時間。個人のゆとりある私生活を保証する為の休養。そう言ったものを使用者は保証しないといけないのです。
第一条②この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
それから②にある通り、労働者が健康で文化的な生活を営めるようにするのは最低限の事なので、それ以下など有り得ないと言っているのです。日本人は意外なほど労働基準法を理解しておらず、特に絶対知っていなければいけない経営者ほど(私の人生経験上でも)無知で無頓着なのが現実です(いずれ別記事で、労働基準について役立つ情報を発信したいと思います)。現実には最低限の労働条件の保証どころか、それを遥かに下回る過酷な労働環境に身を置いている人達が大勢いるのです。本来は一週間の労働時間は休憩を除き、40時間(一日8時間)を超えてはならないのです。そして、犯罪社(私は所謂ブラック企業をこのように呼びます)の跳梁を防止しなければいけない筈の労働基準監督署は、実際はただの穀潰しです。労働災害(怪我、死亡事故等)でも起きなければ普段は全く動かないし、愛知県豊田市では労働者の通報をまるで「密告」扱いにして、情報を企業に漏洩する事件がありました。労働基準監督署は役立たずだから、このような無駄な機関は一度解体でいいと思います。
・・・この時点で劇団は「全ての責任が劇団にある」としていましたが、そんな訳ないだろ阿保。正確には「劇団と、関わった上級生双方に責任がある」の間違いです。カルト宗教である創価学会系の企業なんてこんなものです。使用者側が全ての責任を負う、と言うのは殊勝な心掛けとは程遠く、関係者の口封じをして少しでも醜い犯罪が表に出ないよう、汚物に蓋をしようと無駄な足掻きをしているだけです。潰れてしまえば良いと思います。宝塚も、阪急電鉄も。だから良心のある人は是非、不買運動を。
それから、警察はいつまで「不介入」を決め込むのでしょうか?学校でも職場でも、日々「虐め」と言う、軽過ぎる言葉に置き換えられた犯罪が横行しています。学校・教育委員会、企業が犯罪を隠蔽して被害者が泣き寝入りする。大きな社会問題になっているのに、警察は我関せず。パチンコ利権とずぶずぶ。市民から金を巻き上げるために交通違反には執心、何を血迷っているのか冤罪でっち上げに使命を感じている始末。先に挙げた傷害罪は「親告罪」ではありません。被害者が告訴しなくても起訴出来ます。税金で食わせて貰っているなら、全体の奉仕者として国民の為に働け阿保ども。
最後に
このような事件を目にする度、被害者とその遺族に対する深い同情を感じます。それから胸糞悪さ、犯罪者に対する、地獄の業火のような強い怒りも。しかしながら、遺族の人達には申し訳ないですが、謝罪や賠償を求めるだけでなく、何よりも「犯罪」として立件して欲しいです。被害者も自殺をする前に先ずは相談を。それと証拠集めです。今時、目立たない小型のカメラやICレコーダーなんて安価に手に入ります。証拠を固めて裁判に持ち込めば、絶対に100%勝てます。犯罪者を投獄してやりましょう。悪い奴は絶対に裁かれると言う実例が積み重なれば、少しは世の中から事件が減る事でしょう。
最近「カスタマーハラスメント」対策の法改正が話し合われているようですが、これについて私も一定の理解をするものの、ちょっと待ったと言いたい。私は全ての人々が、自分に降りかかる理不尽を自分で払う努力をすべき、と常々思っています。私も客商売の経験がありますが、本当にむかつく悪質な客と何度も遭遇しました。でも、自分は絶対に悪くないと言う場面では、引く事はありませんでした。その程度の胆力を、老若男女問わず備えるべきです。
私はかつて、政治経済に興味が無く、日々漫然と時間を浪費する駄目な人間でした。過重労働や病気の苦しみなどから、何度も自殺を考えた事があります。世間から見て所謂低学歴の、歯牙にもかけられない人間です。そんな弱者であった自分でも、自死を選ばず、みっともなくのた打ち回りながら、地面を這いながらでも生きて来ました。そんな私でも出来るのだから、貴方にも出来る。闘争を。人生とは己の存在を賭けた戦争です。自分にも牙がある事に気付き、世の中の横暴と対峙する覚悟が出来た人間は、もう弱者ではありません。自分達が支配者だと勘違いしている塵どもの喉笛に、貴方の牙を突き立ててやりましょう。
誰も彼もパソコンと携帯電話の画面を見る作業しかしない現代ですが、もっと周りを見て。頼み事も電報越しであれば感謝の念が薄れ、軽くなります。私の職場でも、自分がするお願い事を大概LINEやTeamsで済ます人がいますが、人にものを頼むのに礼儀がなっていない。だから私は、出来る限り対面して口頭で伝えようとしていますが、この「心」を理解出来ない人が増えています。仕事に関して効率が大事なのは痛い程理解していますが、それでも効率だけで割り切れない大事なものがあるのです。どうでもいい用事なら私も通信で済ませますが、本当に大事な件はこちらから出向いて直接話します。
直接人と会って、しっかり相手の顔を見て話をする。家族、友人との時間を大事にする。希薄になりがちな人との繋がりを取り戻す事が、悲惨な事件の発生を防ぐのではないでしょうか。劇団員の女性も、腹を割って話せる人が傍にいたなら、救われたかもしれません。それから、見て見ぬふりは絶対やめましょう。もっと人と関わって。助けてあげて。上手く言えないですが、この思いが伝わって欲しいです。
記事公開 2024年6月16日
最終更新 2024年6月30日