初めに
2025/1/25開封、価格は4,150円。度数49.0度、容量700ml。産地はカリブ海、フランス海外県マルティニークのフォン・プレヴィル蒸留所(ジーン・マリー・マーティン)です。

商品名のフュメ・ヴォルカニークは「火山の煙」を意味し、同蒸留所がペレ山の火山地帯に位置していることに由来します。バーボン樽で12~24カ月熟成されています。この樽はクーパレッジ(製樽工場)でしっかり深めに焦がされているそうです。
色・香り、味わい
色は明るい黄金。開栓するとフュメの名に偽りなく、香ばしい煙が漂って来ました。グラスに注ぐと、少し離れていても良い香りが届きます。直接嗅ぐと、新鮮な果物のような香りを感じました。宣伝通り確かにライムや蜂蜜、すっとしたアニスのような香りがします。全体的に甘さより、爽やかさを強く感じる香りです。開栓直後に感じた煙っぽさは、グラスに注ぐと意外な事に霧散しました。ライムとアニスが強い。とても複雑で好ましい香りです。あまり砂糖黍っぽさは無いと思います。
いつも酒を飲む時はブログで記事にするため、開栓しても先ずは飲む事を忘れて情報を打ち込みます。少しお預けだが、我慢。


フリュイテ(別記事参照)が2年熟成に対し、こちらの原酒は12~24か月。アトリエ〇〇では一番度数が高く49度。飲むと度数通りアルコールの強さを感じるが、喉に引っかかるような事はありません。思わず顔が綻ぶ良い香ばしさ。私はフュメとあるので、てっきり燻製のような香ばしさが目立つかと思いましたが、予想に反して強い果実を感じます。
最初に果実感があり、中間に煙と塩っぽさ、最後にすっとした薄荷と砂糖黍の香りがやって来ます。宣伝にある「ミステリアスなスモーキーノート」は言い得て妙で、アニスと煙の香りの相性が実に良く、これまで体験した事が無い、不思議な味わいや香りを提供してくれます。実に個性的だと思います。
今回クーパレッジと言う単語を初めて目にしましたが、程良い焼き加減の樽が、この味わいを生み出しているようです。原酒の若さのせいか野性的な砂糖黍っぽさ、ブランの味わいを少し残していると思います。はたと思い当ったがこの感じ、この青臭さはちょっとテキーラの香り(アガヴェ)に近いものがあるかも。半分以上飲むと、苦みが強くなった気がします。最初から最後まで、甘さは控え目で辛口な印象でした。
最後に
同じアトリエ〇○でも、フリュイテとは味わいが大きく異なり面白い。飲み比べした甲斐があります。ラムJMに共通して、味わいが濃厚と言うか、輪郭がはっきりしている特徴があると思います。ぼんやりとした味わいでなく力強さがあり、私は好印象です。
記事公開 2025年2月8日