初めに
この国にはかつて本物の国士がいました。その人の名は石井絋基です。民主党議員であり、生前の政治活動では主に税金の不正な支出や、一般会計に対する裏帳簿とも言うべき特別会計の闇を追っていました。同氏は自らの足を使って関係機関に出向き、帳簿を調べ上げていたようです。特別会計は特殊法人に流れ、悪徳政治家の天下り先の資金となっています。
国民と国を考えての行動が、利権を脅かされると危惧した国賊(或いは外国勢力も関与?)に目を付けられました。2002年10月25日、出勤しようと家を出たところ、世田谷区の自宅駐車場で右翼の男に刺され、命を落としました。実行したのは指定暴力団の山口組系右翼団体、守皇塾代表の伊藤白水です。伊藤は後に「頼まれてやった」ことを白状しています。
国会答弁前に同氏は「これで与党の連中がひっくり返る」という発言をしていました。また彼は、自分の身に危険が迫っていたことを感じていたようです。事件当日、国会答弁で提出する重要な書類が鞄の中に入っていましたが、事件後にその書類は消え去り、所在が判明していません。よほど公表されると不味い内容が詰まっていたのでしょう。また、石井氏の左手の中指は切断されていたようです。きっと死を悟った石井氏が、最後の抵抗として拳に力を籠め、必死に鞄の中身を守り抜こうとしたのでしょう。
状況証拠のみではあるものの、伊藤が個人の怨恨ではなく依頼された殺害であると認めた事、重要書類の紛失、何よりも石井氏の活動内容を考えれば、この事件は国家による暗殺以外の答えは無いでしょう。石井絋基暗殺事件は、既に捜査が打ち切られているようです。警察には再捜査をして欲しいですが、権力の手先となっている現在の体制ではほぼ不可能でしょう。国家による政治家個人への攻撃としては他に、小沢一郎や元自民党議員中川昭一を失脚に追い込んだ工作などがあります。これが安倍の言う「美しい国・日本」の実態です。
石井氏暗殺を依頼したのが誰であるのかは特定が難しいです。司令塔が単独というのはなさそうです。彼の死を願った者達はあらゆる省庁、特殊法人、政府関係機関や外国勢力など無数に存在するでしょう。殺人を指示した者も当然罪に問われますが、殺人教唆は実行犯と同じくらい罪が重いです。どれだけ時間がかかっても、必ず黒幕を投獄して欲しいです。
自らを危険に晒してまで、国民の為に勇敢な行動を取った石井氏の犠牲を無駄にしない為にも、国民一人一人が出来る事をすべきです。愛国心のある国民達は自分たちの為、そして次の世代の為にも立ち上がりましょう。私のようにブログの運営をする他、動画サイトへの投稿、情報の拡散、本を読んで政治経済を学ぶ事などは誰でも出来ます。
この日本という国はテロリストが親玉で、自国民に対してテロ活動を行うテロ国家の一つです。ミャンマーや中国、ロシアなどと何ら変わりありません。去年(2021年)の衆院選挙の投票率は戦後三番目に低い55.93%でした。優遇税制などを受ける企業はせっせと組織票を投票し、無知で騙され易い国民は売国政党に投票しますが、一見善良な国民は投票を行いません。武漢肺炎が蔓延し、30年近く経済の低迷が続き、正に正念場にいる日本を変えることが出来たかもしれない重要な選挙にも拘らず、投票率のあまりの低さには嘆かわしさを通り超して憤りすら覚えます。政治に無関心な国民の責任は大きいと思います。もっとも、政治に無関心であるように誘導されているところもあるとは思います。貧困に喘ぐ低所得層は絶望と無気力から政治への興味関心を無くし、票を捨てていると言う事です。国民を操り言いなりにさせる最も有効な手段が、貧困に落とし込む事です。その代わりに悪徳政治家は票田への金のばら撒きを止めることは無く、それに群がる悪徳企業も票を捨てる事は絶対にしません。利権のおこぼれにあずかっている連中を目覚めさせる事はほぼ不可能で無駄だと思われるので、いかに投票をしない層を選挙に行かせるかや、無党派層も含め自民・公明・維新のような政党には絶対に投票させない事が肝要だと思います。
政治に参加する事、国民を裏切った政治家・政党を絶対に許さない、そんな連中には投票しない事が重要です。支持する政党がない場合はどうするか?という声もあるでしょう。その時は対立候補に投票して裏切り者を落選させるだけでも、大変な効果があると思います。裏切り者には不信任を突きつけるのが重要なのです。日本は国民主権であり、国民が政治を変える事が出来ます。国を破壊している自民党の一党独裁で政権が交代しないこの国は、はっきりと異常である事を認識しましょう。
今の日本には「自民党の方がまし」、「野党が情けなさ過ぎて与党以外あり得ない」という処置無しの馬鹿が跋扈しておりますが、こういう連中は自民党の工作員か重度の馬鹿だと思っています。新自由主義に基本的には反対姿勢である小沢や鳩山の方がその点だけで言えば、自民党議員(小泉・安倍・麻生・菅)よりずっとまともです。共産党は政党交付金を一度も受け取っていませんので、その一点でも評価できます。確かに見渡せば全ての政党がぼろ船に見えるかもしれません。しかし、自民党は100%沈没するのが分かっている船です。他の船(政党)も生存率は低いかもしれませんが、それでも絶対確実に死ぬことが分かっている船に留まり続けるのが、最も愚かであるのは言うまでもないでしょう。こんな簡単な理屈、小学生でも分かります。幼稚な問いかけを理解できない大人が、国を亡ぼすのです。
この記事を編集している最中、2022/7/8に安倍が襲撃され、死亡しました。日本国民を不幸のどん底に突き落としたテロリストの末路としては、あまりに温すぎる死に方でしたが。岸田は安倍殺害を「テロ」と表現していますが、石井氏の暗殺事件を「テロ」とは呼ばないのに、安倍の時だけそのような表現をする事に強い不快感を覚えます。Youtubeの事件を報じる動画では、尊師の死を悼む信者と工作員の書き込みが溢れています。私が危惧するのは参院選を控えた今、死んだ安倍が殉教者として祭り上げられ、自民党に同情票が多数入れられる事です。自民党は何でも利用しそうなので、有り得る話です。
7/10のサンデーモーニングではこの事件に関連して、過去に政治家が襲撃された事件を年代ごとに挙げていました。多くの事件は未遂に終わったものが多いのですが、何故か石井絋基暗殺事件だけはすっ飛ばされていました。とても意図的なものを感じます。未遂の事件を挙げているのに、政治家が殺害された事件を無視するのはどう考えてもおかしいことです。世間の関心が高まっている今、事件を掘り返したくない意図が透けて見えます。サンデーモーニングよ、お前らにこそ「喝」をくれてやる!!私はサンデーモーニングに対して「何故、石井絋基暗殺事件を無視して取り上げないのか?」と抗議のメールを送りましたが、返答はなく黙殺されました。
私は少しでも良い状態でこの国を(この世界を)次の世代に渡すため、微力ながら自分に出来る事をしていきたいと思います。自分の人生を第一に考えた上で、日々の忙しさの中でもなんとか時間を捻出して少しずつ地道な努力を重ねていきます。ブログ作成だけでなく、自分が福祉に関わったり、若者の規範となる人物になる事を心がけています。個人でやれる事は沢山あります。善良な人達に害をなす悪人を私は絶対に許しません。徹底的に悪事を白日の下に晒し、巨悪を糾弾していきます。この記事では日本の財政や特殊法人の問題を取り扱っていきます。
私はここに、この世界の全ての悪に対して宣戦を布告します。どれだけ時間がかかっても、全ての悪を滅ぼすために「筆と紙」で戦います。私一人だけでは到底勝ち目はありません。一人でも多くの正義感や愛国心を持った人達が、戦いに参加してくれることを願います。
特殊法人の安易な民営化をやめろ
多くの公団、事業団等の特殊法人は莫大な借金を抱えています。民営化を強行すれば百兆円単位の借金を国の会計に計上し、株は全て政府が所有するという民営化ではない民営化となります。電々公社や旧国鉄の民営化が過去にありましたが、今日の特殊法人とは一線を画します。
旧国鉄はご存知JRとして民営化されていますが、7社に分社化されて経営統合されていません。特にJR北海道は赤字経営が続いていますが、分社化されているので赤字補填もされず、苦しい経営状況が続いています。民営化の弊害と言えるでしょう。JR北海道の赤字の理由としては、線路の総延長に対して利用者が少ない事や、水圧の関係で24時間排水をしなければ水没してしまう青函トンネルの存在などが挙げられると思います。JRには安倍の指示により、リニア開発に対して財政投融資から3兆円投資されています。何のために郵便局から赤字補填の為に2兆円も上納金を受けた末に民営化したのか。意味が無いですね。リニアが如何に不要で金の無駄遣いであるかは、記事を組めたらと思います。
以下に、石井氏の遺した言葉を引用させて貰います。
「国と地方の特殊法人、認可法人、行政系公益法人はすべて早急に廃止することとし、その上で財務の状況等によってそれぞれの実行時期と処理策を定め、必要な責任の追及と、やむを得ざる借金を整理以外にない。」
「さらに社会的に必要な仕事は、経済活動としてではなく行政事務として堂々と行政機関自身が行うことにすべきである。また投資や取引、開発事業など経済活動に属すべき事業は放出するだけでよい。そうすれば市場が勝手に市場の原理に従って動く。会社が設立されるなり、既存の民間企業が取り込むことになるまでである。」
特殊法人は天下りした役人が多額の退職金を短期間で手にすることを目的としたもので、金に目が眩んだ連中は在任中にこうした団体を新たに作り出すことにやっきになっています。特殊法人はほぼ例外なく赤字経営で、その赤字の補填にさらなる税金が投入される地獄絵図となっています。当然ながら、利権目的で設立された特殊法人は何ら公益に寄与することはありません。特殊法人は何の役にも立たないどころか、日本を汚染する元凶である汚物=悪徳政治家が溜まる便所であり、そこに投入される税金はただ汚物を拭くための便所紙でしかありません。
国民の血税をただ塵箱に捨てているに等しい特殊法人の廃止が第一です。必要な責任の追及というのも見逃せません。私腹を肥やすために政治活動を我田引水とばかりに利用している愚か者は、極刑にすべきだと思います。子供の七人に一人、独身女性の三人に一人が貧困で、自殺者・行方不明者が毎年三万人を超える現在、国民の生存権を脅かしている連中は厳しく処罰すべきです。特別会計に流れる金を社会保障や福祉に使えば多くの人達を救うことができ、失われずにすんだ命は沢山あると思います。つまり、間接的にと言うより直接的に人の死の原因を作っているのですから、殺人にも等しいと思います。社会保障の縮小が原因でもたらされる結果を、予想できないとは言わせない。分かっててやっている事ですから。冗談抜きの忌憚の無い意見として、天下りに関わった者達は全て(官民問わず)厳格な刑事罰に処すための法を整備するべきだと思います。また、法の適用範囲を法が成立する以前にまで遡り、何十年と言う単位で「犯罪者」を追い詰めるべきだと思います。
話を戻します。要点としては特殊法人は全て廃止する。官は事務に徹すべきと言う事です。そして経済活動は民でやればいい。ただそれだけの、単純な事です。経済を回すのは民間の仕事であり、市場原理に基づいて勝手に事は進んでいきます。
逆に、日本年金機構(特殊法人の位置付け)などの重要機関は堂々と行政事務に取り込めば良いと思います。同機構は年金情報の流出や、中国の会社に事務を委託するなど問題を起こしています。年金機構から業務委託を受けていたのは株式会社SAY企画です。既に破産して事業停止していますが、会社情報を晒しておきます。
同社は年金機構に無断で(これも怪しいが)中国の業者に業務再委託していました。これにより、500万人分のマイナンバーや配偶者の所得等の重要な情報が中国人の手に渡りました。私は情報の流出は意図的なもので、これが特殊詐欺に利用されていると推察しています。闇雲に電話をかけまくっても「当たり」を引くまでに膨大な時間がかかるのと、逮捕される危険性が増すだけです。高額の年金を貰っていたり、高所得の人がいる家庭を特定することで、危険性を極力抑えて効率よく、一度に沢山のお金を騙し取ることが出来ます。直接お金を騙し取られる事件だけでなく、年金情報が流出した不安を煽った詐欺が横行したり(正に惨事便乗型詐欺)、騙し取られた悔しさ・恥ずかしさから自殺をしてしまった被害者がいたり・・・凄惨を極めています。
特殊詐欺の被害額は年間200億円~500億円台の間で推移しており、総額で既に少なくとも5,000億円を超えています。これだけ大きな社会問題になっているのに、有効な対策法案の提出もされないのは取り締まる気が無い証拠であり、警察も一枚噛んでいるのは間違いありません。お金を使わない高齢者の不動の預金を眠らせておくより、奪って使ってやろうという魂胆が見えます。郵便貯金の収奪と発想は同じでしょう。詐欺犯罪組織だけでなく、権力者の懐に騙し取られた金が還流しているのでは?・・・というのが持論ですが、誇大妄想でもなく案外確信を突いているのではないかと思っています。特殊詐欺に関わった犯罪者は、役割・被害額の大小に関係無く原則死刑にすればいいのに。そう思います。
こんな事件があったにも関わらず2023年現在、河野太郎はマイナンバー推進と紙の保険証廃止を強引に押し進めようとしています。最近の「身代金型ウィルス」を使った病院の脅迫などにも見られるように、紙媒体は絶対に必要です。もし個人情報をデジタルのみにしてしまったら、大規模停電時やウィルス感染時に全く業務が行えなくなります。また、日本の雑を極めた個人情報取り扱いや、ネット警備の脆弱性などを考えれば、デジタル移行など到底考えつかないと思います。やるにしても、サーバーテロ対策を万全にしてからでないと話になりません。また、マイナンバーは個人資産と紐づけして国が国民の金を監視する目的もあるので、ポイントという馬鹿の一つ覚えみたいな簡単な餌に引っ掛からず、マイナンバーカード取得はぎりぎりまでしないで下さい。このままだと、民意を無視して強行されるので時間の問題ではありますが。私は作っていません。いりませんので。断固拒否です。
年金機構は国の機関として正式に取り込み、精査した上で必要あれば事務員の増員を図って、外部委託を絶対に行わないようにすべきです。民間の経営コンサルタントなどに、経営健全化の手助けしてもらうのも一つの手です。社会保険庁(日本年金機構の前身)も色々問題があったようですが、そもそも問題の無い国の機関は存在しないと思われるので、社会保険庁だけ特殊法人にしても意味がないでしょう。公権力や公的機関への徹底した監視と、悪事に対して裁きが確実・厳格に行われる社会にすればいいだけの話です。今からでも遅くありません、NEXCO、JR、NTT、郵便局を国営に戻すべきだと思います。
管制経済
日本が直面している経済、財政、社会の危機をもたらした要因は、体制を支配している管制経済です。管制経済体制とは中央集権、官僚制、計画経済、そして閉鎖財政(国民に見えない財政)を基本構造としています。管制経済体制下では基本的に経済は権力に従属するため、本来の経済(市場)は失われます。日本では景気対策は税金をばら撒くもの、経済は政府の政策と予算で支えるものという誤った考えが浸透しています。平たく言えば、経済活動に対して国があれこれと口を出し、手を出し過ぎている事です。また国が強力な権限を持っているという点も問題です。
この点について、緊縮財政を主張している訳ではありません。平時においては国が景気対策とやらで税金を投入する必要は無く(景気が悪化している時には必要あれば積極財政をすべきだと思いますが)、民間に任せれば良いという事だと解釈しています。未だに公共事業が経済を支えていると勘違いしている人達が多いですが、出所は税金であり、払ったものをただ戻しているにすぎません。入出には当然の事ながら、事務経費や振込手数料等がかかります。また、特定地域・特定業種(主に土建屋とIT関係だと思いますが)にしか恩恵が無く、公共工事は多額の金が動くため官民癒着の温床となり、いくつも下請けを通すことで、元請けなどは労することなく上前を撥ねる怠惰を繰り返すだけになります。電通がいい例ですね。
最近だと武漢肺炎関連で、岸田文雄が18歳未満の国民に給付金を出す事を決めました。こともあろうに給付金の一部をクーポンで発行するとのたまっていましたが、正にこれが税金のばら撒きでしょう。これで得をするのはクーポン関係で事務を委託された企業と、そこに天下りする役人だけでしょう。そんなことより消費税を撤廃する方が遥かに有効な手段です。
理解していない人が多そうですが、道路やトンネルなどは作れば作るほど、そこに投入される税金も雪だるま式に増え続けます。何故なら、必ず保修や点検が必要になってくるからです。作る時だけに税金がかかるわけではない、作って終わりではないのです。その保修・点検とやらも利権の温床となっていることでしょう。維持費は永遠にかかり続けます。入札制にしていても、中身の実態はどうせ随意契約と丸投げ委託ですよ。作れば作るほどに税金を出す穴が増えるわけですから。日本の道路整備費用は世界で一番高いのです。国の医療保険制度が無い最悪のアメリカですら、高速道路は無料です。
笹子トンネル天井板落下事故などは多くの国民が忘れている事でしょう。道路公団は民営化してNEXCO(高速道路各社)となりましたが、民間企業は営利優先となります。営利優先で補修や点検がなおざりにされることで、あのような事故が発生するのではないでしょうか。また公団は民営化することで役員の数が増大し、明らかに国土交通省の天下り先として機能しています。一次・二次下請けの関連企業にも、天下り枠は当然存在すると思います。道路、水道などの公共事業は生命線であり、非常に重要なのは確かです。が、本当に大事なのは本当に必要な物「だけ」を必要な時に必要な分だけ作る事であり、企業が儲かるからという理由で公金を使うべきではありません。あなたの町にもありませんか?歩行者がいないのに無駄に広い歩道、周りは畑ばかりなのに何故か存在している中央分離帯。必要性皆無のダムを建設し、自然と故郷を永遠に破壊する光景。いい加減に、頭の悪い土建屋脳は捨て去りましょう。
日本の予算
多くの日本国民が知らずに生きているでしょうが、日本の本当の予算額は年間300兆円を超えています。2023年度の会計で言えば、一般会計総額が110兆円、特別会計総額が240兆円だったと思います。利権構造を財政面で支えている制度には特別会計と財政投融資計画、それと補助金があります。これらを使って特殊法人や認可法人を支えて増殖し、そこに天下りをして、巨大な権力事業を行います。国家予算の計算は非常に複雑です。財務長官ですら金の行方を追えないほど入出が複雑なようです。会計が複雑というのは、金が染み出る穴が多いと同義です。詰まるところ、政治家が自分達の好き勝手に税金を使うために意図的に複雑化させたのです。
2000年度の予算を例に挙げると、税金と国債を財源として85兆円計上しています。それらを社会保障や防衛などに使います。その内補助金等に占める割合は21.2兆円、特別会計への繰り入れは51.6兆円あります。これが一般会計です。通常、国の予算はこの一般会計を指す事が多く、報道関係もこの一般会計しか話題にしません。特別会計は38(会計)存在し、一般会計の四倍の規模を持っています。特別会計は一般会計との「重複分」を除くと、支出が175.4兆円です。ごみ箱直行の金にしてはあまりに金額が多過ぎますよね。
財政投融資の原資は税金の他、郵便貯金や簡易保険、厚生年金・国民年金などの積立金からも流れています。これらの積立金は目的があって徴収されているのに、目的外の事に(しかも完全な無駄遣い)使われている事に対し、もっと国民は怒りを露わにせねばなりません。年金の支給額が減少し、支給開始時期も後退しているのには、このような仕組みが関係しています。
2001年時点で日本の借金は1,000兆円以上と推計されています。この借金の原因は勿論、特殊法人に深い関係があります。また、日本の国債発行残高は440兆円で、しかもその過半数は発行者である政府関係機関が所有しているという、信じられない事態となっています・・・
私が社会保障や福祉の増進などの為に税金を上げる必要は無い、むしろ不要な税金(消費税など)を廃止しても充分国家の存続が保障出来る、金を刷る必要も無いと考えているのは、これが理由です。「医療や介護、教育の為なら仕方ない」と半分納得して騙されている国民が多いですが、そもそも一般会計を大きく凌ぐ特別会計に回っている予算を、全て一般会計に入れれば良いだけの話です。つまり、特殊法人を徹底的に潰すことです。5年もあれば日本を再建出来ますよ。
次に、国の会計の在り方の問題を挙げます。日本政府は憲法違反を犯し、法律に反した財政運営を行っています。憲法第八十三条は「国の財政を処理する権限は国会の議決に基づいて、これを行使しなければならない」と謳っています。しかし、一般会計から特別会計・特殊法人などへ年間30兆円も投資されており、この財務について現実には国会の与り知らぬ事となっています。特別会計における公共事業などの事業予算・箇所付けにおいても、国会を素通りして決定されています。
国の予算とは税収の範囲内で全ての国民に「健康で文化的な最低限度の生活」を保障し、社会福祉及び社会保障、公衆衛生の向上と増進の為の配分を行うものです。憲法第二十五条(生存権)に明記されています。税収を収益事業に投下する事を目的としたものではありません。行政により投資活動としての事業や開発を無くし、行政事務を基本とする財政に戻ることが必要です。
この国は決算をせずに予算を組んでいます。2001年において、1997年の決算すらされていない状態でした。前年度の決算もしないまま、予算が組めるのです。過去の予算の使途や過不足、効果などを評価しないまま次の予算を決めるなど、一般企業では有り得ません。企業では監査役による監査が義務付けられており、監査のやり方如何によっては背任に問われることもあります。
会計検査院という機関があります。建前上は補助金や交付金などが不正に使われていないか検査する機関ですが、計算の間違いや水増し支出などを指摘する程度で、利権による無駄で不正な支出に待ったをかける強制権限がありません。調査対象(補助金交付団体など)が7万団体あるのに対して僅か900人程度しか調査官がいない上、財政や法律、政策などを各省庁が所管し権限を持っているので、一切手出し口出しが出来ません。ただ会計検査をしてますよ、という体裁を繕うためだけに存在している、正に無駄そのものの、役立たずです。日本人お得意の、遺憾の意を表明する事しかできない穀潰しです。
国の決算がお座なりにされている理由はただ一つ。税金の本当の使途を国民に知らせる事が出来ないからです。年間予算300兆円の内、一般会計に回されるのは100兆円で、しかもその100兆円の中から特別会計に抜かれる金がたくさんあります。無駄遣いが多く、社会保障など本当に必要な事に充てられている金額があまりに少ないので、公表することが出来ないのです。
ここから先は「その二」へ続きます。