ついにコロナ陽性に
日本でコロナ感染者が急増。2022年8月以降、感染・死亡ともに世界第一位となり、周りでも感染者が増えてきたので、身近に迫っているのを感じていました。ついに勤め先でも一人陽性者が出て、いよいよ自分も感染する現実味を帯びてきたところ、あえなく陽性となりました。
コロナに関する情報は山ほどありますが、実際に罹ってしまった自分の体験が少しでも貢献になればと思い記事にしました。一度も罹っていないけれでも不安を感じている人や、実際に罹ってしまった人達とも情報共有できればと思います。
感染
時系列で感染した経緯と、その後の健康状態を説明していきたいと思います。
感染経路として可能性は2つあり、一つは職場での感染。もう一つは自宅での感染です。私は公益法人に勤めておりまして、日ごろ障がいを持った人達と一緒に生活をしております。一つの階に職員も含めて常時10人程度の人口です。一階当たりの面積は学校の教室で2部屋分以上はあるでしょうか。当然、常時マスクの着用や、職員・利用者さん達の健康状態の確認、換気・アルコール消毒などは徹底しています。私の母親も遅れて陽性となりましたが、私が陽性と判明する2日ほど前から喉の痛みがあったようで、因果関係は不明です。
8/16の火曜日に利用者のAさんが咳や喉の痛みを訴えており、念のため休みを取り通院。後に陽性反応が出たと連絡が入りました。恐らく、お盆休み中に外出した際に拾ってしまったのでしょう。私自身には何事も無くその週の平日が過ぎ、休みに入りました。
8/20の土曜日。前日就寝するまで何ともなかったのですが、明け方に寒気を覚えて布団を被りました。扇風機をかけたまま寝ていたので、それで身体が冷えたのだろうと思い、特に気にすることなく再度寝に入りました。
起床時間の7時近くになって発熱を認識しました。その時、喉に痛みと言うほどでもない僅かな違和感が有りました。咳は無し。最初は風邪かと思いましたが、この5年半ほど風邪を一切ひいておらず、謎の持病(消化器系の不調)を除いて極めて健康である自負があるので、その可能性は残念ながら否定せざるを得ませんでした。熱を測ると39度近かったので、そんなことないだろうと測り直します。布団を被って熱が籠っていたのだろうと予想し、測り直すと37.9度でした。このご時世では風邪よりコロナ感染の可能性の方が高いだろうと思い、早々に甘い考えは捨てました。かかりつけの病院に電話すると「発熱外来に直接来い」とのことだったので、受付時間の30分以上前(受け付けは8時30分)に家を出ました。
抗原検査
病院につくと、通常の外来とは隔離された発熱外来へ回りました。隔離と言っても壁は無く、衝立で仕切られているだけで通過しようと思えば出来てしまうので、どれほど意味があるのだろうと思いました。受付で簡単な問診票を書いて提出。時間外でも問診票を受け取った順番で受診してくれると説明を受けました。もし罹ってしまったら、病院に確認を取って早めに行くといいでしょう。
問診票には携帯電話の番号と、車種・色・番号も記入する箇所がありました。検査が終わった後、結果の通知を電話連絡で知らせてくれることと、待機は自分の車の中となるので必要になりました。事前に番号を控えるか、写真を撮っておくといいかもしれません。
診療時間がくると、次第に簡易防護服を着た人達が待合場所に集まって来て、一人ずつ呼び出しが入りました。私以外にも20以上の患者がいたと思います。私の番が来て、簡単な問診を受けました。症状についてはあまり根掘り葉掘り聞かれませんでした。
何をもたついているのか知りませんが、問診から検査の呼び出しが入るまで30分はかかったと思います。毎日やっているだろうに、手際が悪い。抗原検査は透明な壁を挟んで行われます。鼻に細い棒を突っ込まれます。座ってから10秒以内に終わる早業でした。全然痛くはないですが、胃カメラを鼻から入れた時の感覚、不快感に近いです。決して、カメラの管を通すほどの苦痛はありません。これだけのために受付から数えると、1時間もかかりました。時間を有効に利用するため、本を持参して正解でした。待ち時間を潰すための何かを持ち込むべきでしょう。検査が終わると携帯電話に連絡をくれるそうで、車を所定の場所に移動することを命じられました。一つ困った事は、移動範囲が限られるのでトイレの利用が出来なかった事です。見落としていただけで、発熱外来かそこに至る通路上にあったのかもしれませんが、あまり勝手に歩き回れないので我慢することにしました。
大人しく車で待機。この日は曇天で湿度が低く、あまり気温が上昇していなかったので助かりました。車のエンジンはかけずにじっと我慢。熱中症になるかもしれませんので、真似はしないで下さい。検査結果が出たのは40分後で陽性、会計の話があるので再度連絡すると言われました。
それからまた20分ほど待って呼び出されたので車を移動しました。窓越しに今後の対応について簡単な説明を受けました。症状が軽いため自宅療養とか、支払いは後日郵送で来るとか、保健所からショートメールが来るなどなど・・・発症日を0日として数えて10日の待機と説明されました。実質11日待機と言うことになるので私の場合は20日が発症なので、30日まで待機となりました。7日無症状(症状軽快)が続いて、72時間後の31日から仕事に出ていいとのことでした。あとは解熱剤を処方するかどうか聞かれましたが、無論断りました。人間が不調の時に発熱するのは、抵抗力を高める為です。意味があって体温が上がっているのに、下げる道理がありません。わざわざ治りを遅くしてどうする。
自宅療養0日目(8/20)
帰宅してからは家族とは出来るだけ接触を控え、家の中でもマスク着用をしました。特に洗面所、トイレなど生活範囲で体液が付着しそうな所は使用後、アルコール消毒を行いました。こんな時は勿体ないとは言ってられないので、使い捨ての紙のタオルなども使いました。
落ち着いたところで、仕事で使っているLINE(私はLINEが嫌い)で連絡を取り、休む旨を伝えました。出来るだけ温かくしていようと思い、暑いですが長袖の寝間着に袖を通しました。体調が悪いせいか、あまり暑く感じませんでした。
もともと消化器系が弱いせいか、罹ってから2,3日は少しお腹が緩くなって小腸の辺りに痛みがありました。コロナのせいで弱い部分が出て来たのか?食欲はそこそこ有り、味覚も正常。但し、食事はあまり美味しく感じませんでした。思えばこの時から味覚に変化があったのかもしれません。少しばかりだるさと四肢の痛みがあった気がしますが、気にするほどのものではありませんでした。
さすがに大人しくしてようと思い、ずっと寝床で過ごしました。こんな時にYoutubeがあると助かります。洋楽のライブ映像やPVなどを鑑賞。America`s Got Talentのお気に入り動画なども楽しみました。夜になると鼻水が出始め、少し喉の痛みが増しました。就寝時間近くなっても熱は相変わらず38度前後ありました。総合的に見て、まさに風邪のような症状だったと思います。
自宅療養1日目(8/21)
起床してから熱を測ると、昨夜と変わらず。喉の痛みは少し悪化しました。ずっと横になっていたせいで身体が痛くなり、ベッドから起き上がって居間のソファに座って過ごすことにしました。15:00前に再度熱を測ると36.4度でした。
16:00ぐらいに保健所から電話がありましたが、適当に聞いていたので内容はよく覚えていません。手短に終わり、大した中身は無かったと思います。ほぼ同時刻に携帯電話にショートメールも届きました。2022年8月時点の方針として、重症化の危険性が無い患者については基本的にほったらかしとなっています。重症化の可能性としては、①65歳以上、②40~64歳で重症化の危険性がある、③妊娠している。この3つに限定されます。これらに該当しない場合、保健所からの連絡はありません。国として明確な方針を出していないので各自治体任せだと思いますが、ざっと見た感じではどの地域でも対応はほぼ同じだと思います。
ショートメールには接触確認アプリCOCOAやMyHER-SYS、厚生労働省のリーフレット、保健所からのお知らせなどのリンクが貼られています。COCOAとかMyHER-SYSは何の略称か知りませんが、アルファベットを並べるのはとても格好悪いなと思います。ちなみにリーフレットのリンクはこの日、いつまで経っても開かず、保健所からの知らせは404エラーが出て全く閲覧が出来ませんでした(現在でも見られない)。改めて、スマートフォンは通信が安定せず役立たずで、お役所仕事はいい加減だと再認識しました。
体調悪化時は自宅療養者専用相談窓口か、受信・相談センターへ連絡下さいと、病院で貰った紙に書いてあります。ふと気になるのが、家族と同居していない人が急に体調悪化して連絡も取れないような状態になった場合、気づかれることなく死ぬ可能性もあるのでは?ということです。記憶を辿っても、病院や保健所に同居家族はいるかとか、そのあたりについて聞かれなかった気がします。
非常に面倒でしたが、保健所から毎日午前9時ぐらいに催促のショートメールが届くので、MyHER-SYSの登録を済ませました。ログイン画面から進むと療養証明書を表示するという項目があり、職場によっては病院の診断書と共に提出を求められるかもしれません。私の勤め先ではありませんでした。ちなみに、私の勤め先はコロナの自宅療養は「特別休暇」として扱われ、給料は満額出して貰えるようです。
下は健康状態を入力する画面の画像です。各項目ごとにいいえ・はい・不明の選択がある程度で、「咳、痰、鼻水が酷くなっている」と大雑把にまとめられています。咳は出るが、鼻水が出ない時はどうするんだと思いますが、一番下の備考欄に記入しろということなのでしょう。全ての項目に答えて送信するだけの簡単な作業ですが、これについて保健所は特に反応を返してくることはありません。よほど状態が深刻だと思われる場合は、向こうから連絡をくれるのでしょうかね?
症状軽快の定義は「解熱剤を使用せずに解熱し、かつ、呼吸器症状が改善傾向にあること」とされていますが、これも自己判断です。熱と咳がなく、行けると思えば勝手に出歩いたり、仕事に行きなさいと言うことになります。常識的な考えに基づいて自分の健康状態をよく把握していれば、まず間違いはないとは思いますが、一方で素人の判断基準でも本当に大丈夫かと思います。世の中には色々変わった人達がいますから。しかしながら、膨大な感染者が発生して医療が逼迫している現在、仕方のない仕儀かもしれません。
午後になると昨日までは無かった咳が少し出始めました。と言っても片手で数える程度。症状が軽いので懸垂をしたり体を鍛えるのを再開し、ビールも飲みました。どうでもいい話ですが、私の居住地域では珍しく、23:30ぐらいに自宅周辺が停電状態になりました。ブレーカーは落ちておらず、電力逼迫というやつでしょうか。外を見やると街灯も完全に消えていました。そんな真っ暗闇の中、シュアファイアがあって助かりました。コロナと戦争。世界の不穏は増すばかりですね。
接触確認アプリのCOCOAとやらを登録しようと思いましたが、処理番号とやらが見つかりませんでした。保健所からのSMSには見当たらないし、MyHER-SYSの画面でもそのような項目が無いので面倒になって止めました。なんで体調が悪い時に色々とパスワードを決めたり登録したり、労力を使わないといけないのだと馬鹿馬鹿しく思います(後にgmailでそれらしきものを発見したが無視)。
これらのぞんざいなシステムにどれだけのお金が費やされたのか知りませんが、まさにコロナ特需ですね。マスクの製造をしている企業や、製薬会社、IT関係などはかなり儲けたでしょう。PCR検査では会場によっては商品券を配っている所もあるようです。「数日置いてから是非また来てね~」と声掛けしているようで、コロナ対策に市場原理が持ち込まれ、完全に利権の温床・営利目的になっている現状が窺えます。
日本ではマスクを常時しっかり着用している人達が多いですが、感染に歯止めがかからない現実を目の当たりにすれば、マスク着用には大した意味が無いように思えます。BBCニュースでテニスの有名選手?のジョコビッチさんとやらが(スポーツに興味が無いので知らない)ワクチン拒否をしているというのを拝見しました。日本人はよくマスクを着けない外国人を馬鹿にしていますが、私は彼らには彼らなりの考えがあってそうしているだけであって、決して頭が悪いわけではないと思います。多分ですが理由は二つあって、マスクの有効性に懐疑的なのが一つ。もう一つは、マスク無し・ワクチン無しで感染した時は、自己責任として受け入れる覚悟があること。家に閉じこもったり、マスクを常時着用する息苦しさなど抑圧や自由の制限を嫌い、感染の危険があったとしても、人生を最大限に謳歌する事の方が重要だという哲学があるのだと思います。彼らが絶対に正しいと言いたいわけではないですが、私は少なからず彼らの考え方を好ましく思っています。彼らは法の規制があればそれには従順に従いますが(反発する事もありますが)、規制が解除されれば自分の頭で考えて自由に行動します。同調圧力によって人の顔色を伺いながらばらばらに行動するより、よく統制されて足並みを揃える方が大事なのは自明でしょう。日本ではその辺りがいい加減で、休業補償も欧州のような手厚さが無く、不正受給が多く、真面目に働いている人達の方が馬鹿を見ます。コロナで一番失敗しているのは日本では?と思います。
8/22~ 自宅療養2日目以降
自宅療養2日目。起床して熱を測ると37.2度でした。高熱にはなりませんでしたが、上がったり下がったりを繰り返している状態でした。喉の痛みはやや悪化して、夜になると咳の量が少し増えました。少しだけ食事が不味くなった気はしました。その後、8/23までは大きな変化はありませんでした。
変化が起きたのは8/24の夜。それまで家族が買ってきてくれた弁当や宅配ピザなど美味しく食べられていましたが、この夜食べたすき家の牛丼がとても不味く感じられました。味覚異常の始まりです。米や肉の味が全くと言っていいほど分からず、油っこさがやたらと気になって、ただご飯に油をかけただけの物を食べているような感じがしました。その代わりに、熱は一日中平熱で安定していました。
8/25は朝晩と体温が37.2度ぐらいで、咳は相変わらず少し出て、味覚は全くありませんでした。
8/26は運動不足や精神的な負荷によるものか、少し腹痛がありました。咳以外にもくしゃみが多くなりました。また、嗅覚に異常を感じ始め、試しに香水の匂いを嗅いでみたら、ほとんど分からないほど鼻が駄目になっていました。この日以降は体温が安定したと思います。
それから8/28までは大きな変化はありませんでしたが、眠気を強く感じるようになりました。服薬はしておらず、やる事がないので昼寝などもしていました。昼寝をすると夜眠れなくなる性質ですが、この時は昼寝しても夜の寝つきがかなり良かったです。寝つきが良いと言うか、寝ても寝ても眠かったです。これもコロナの影響かと思います。相変わらず腹痛があったのと、空腹を感じなかったので、食事の量を減らしたり、全く食べなかったりで調整しました。空腹を感じないのであれば、それは肉体が欲していない証なので、無理して食べる必要は無いと思います。食事をしていて分かったのは、味覚が単純に鈍感になっているのではなく、味の感じ方が食べ物によって大きく異なるということです。味海苔やバニラアイス、味噌鯖などの味は少し分かるけれど、珈琲は味が分からず生臭く感じたり。味の濃い物ほど分かり易いということはなく、反応は様々だったと思います。
また、味覚・嗅覚の異常が出始めたとほぼ同時期に聴覚にも異変がありました。難聴と言うほど大げさではなく、本当に些細な変化です。耳に水が入った時の聞こえ辛さを、さらに弱くした感じです。右耳は正常で、左耳だけに発現しました。不便を感じませんが、気持ちが悪い事には相違ありません。それから時折ですが、周囲の音が少しだけ騒がしく感じることもあります。耳鳴りは無いです。
8/30(自宅療養最終日)になると、嗅覚が少しだけ戻りました。ただ香水の匂いを嗅いでも元の香りとは全く別物に感じました。療養期間を総括すると、ただの風邪とは違うと本能的に感じました。前半は少しばかり怠さや軽い脱力感がありましたが、軽微でした。食欲不振や咳・熱などは風邪の症状と似たようなものだと思います。しかしながら、何か言葉に表すのが難しい不快感や不穏な感じが付いて回ったと思います。元々体が弱い人や基礎疾患がある人以外は、必要以上に恐れないでいいと思いますが、本当に得体の知れない病気だという気持ち悪さが印象に残りました。味覚と嗅覚がやられたことが一番大きかったです。ここまで五感が狂わされたことは人生初です。
職場復帰
8/31無事職場復帰をしたものの腹痛と食欲の減退は変わらずあり、この日から痰の絡んだ嫌な咳が出るようになり、喉の症状は療養期間中より悪化しました。こんな咳をしていると周りを不安がらせそうで嫌でした。
仕事に復帰してから最初の休日、抗原検査の費用を払いに行きました。外来窓口で現金若しくはクレジットカード払いか、銀行振り込みが出来ます。銀行振り込みの場合、振込手数料は本人負担になるので病院に行きました。窓口の受付から5分程度で終わりました。
9/10現在、未だに味覚・嗅覚・聴覚の後遺症は治っていません。少しは改善しましたが、このまま待ち続けても完治する気配は無いように思えます。この間に腰痛や、脚の付け根の痛みなどもありましたが、恐らくコロナの影響だと思います。3、4週間程度で6~8割の人が改善するようですが、3週間程経過した私の状態は、あまり芳しいとは言えません。半年以上経過しても味覚が戻らない事もあるようです。多少の改善が見られたものの、自然に治る気配は無いように思えます。そろそろ病院にかかろうかと思います。勤め先の同僚でコロナに罹った人がいますが、やはり何かしらの後遺症を引き摺っているようです。
コロナが人為的に生み出されたものだとか、ビル・ゲイツの陰謀だとか色々な憶測が飛び交っているこの病気。HIVが生物兵器として開発されたという噂もありますね。東西冷戦中、天然痘やエボラ出血熱が生物兵器として研究されていた事実があるので、絶対に有り得ない話ではないですが。
最後に
後遺症の経過については、また別記事で報告したいと思います。人間は他の生物と違い、環境適応能力が本当に高いと思います。味覚・嗅覚がほぼ封じられた生活には既に慣れてしまいました。残念なのは酒の美味さが分からない事だけで、食事に関しては気にならなくなりました。しばらく美味い酒は封印しないといけません。
私が心配なのは寧ろ嗅覚の方です。汚い話ですがトイレの汚臭も分からないほどなので、もし火災があった時に気付かなかったり、気付くのが遅くなって逃げ遅れたりする可能性があります。罹らないのが一番ですが、罹ってしまったものは仕方が無いのです。もしこのまま後遺症が治らないまま人生を継続する事になっても、その時はその時。万が一、味覚が戻らない場合は大好きな酒を飲むのも止めなければなりませんが、浮いた金を他に使えばいいと思っています。
大変な時世ですが、全ての人々が自分らしく、自分なりの幸福を見つけて暮らせること願います。