初めに
2026/3/13開封、価格は7,900円。度数40.5度、容量700ml。産地はデンマーク、スタウニング蒸留所のウイスキーです。デンマークの蒸留酒を購入したのはこれが初めてです。こちらの商品はライモルトとシングルモルトをブレンドしています。冷却濾過や着色をしていないのは、外箱に記載があります。

スタウニングは地元の原料を使用し、「テロワール」に拘りがあるようです。二回の蒸留工程と様々な樽での熟成、そして100%フロアモルティング製法でウイスキーを作っています。フロアモルティングを行う蒸留所は減ってきているようで、有名な所だとボウモア蒸留所は伝統的なフロアモルティングを守っているようです。公式サイトの説明だと「aged in American oak casks and with a touch of Port wood」と記載があり、熟成にアメリカンオークが使われているのと、仕上げ?にポートウッドが使われているようです。
色・香り、味わい
色は濃い琥珀。香りは穏やかで、ライ麦を使っているせいか、アメリカンウイスキーの様に感じます。すっと鼻が通る様な薄荷の香りがあります。ミントチョコレートとも言えるでしょうか。麦藁の様な香りもあるでしょう。それからキャラメルの様な甘い香りも。
世間ではライウイスキーの味わいを、手っ取り早く「スパイシー」で片付けているかもしれません。世の中にはライウイスキーの「スパイシーさ」を否定する人もいるようですが、味覚は人それぞれなので、他人の感覚を簡単に否定するのは止めようと思います。まあ確かに、酒の評価は何処かの受け売りみたいな感想(ライウイスキーなら皆一様にスパイシー)が散見されるのは確かですが。


飲むと舌にやや滑りを感じます。最初に薄荷の様なすっとした感じが来て、それから穀物の豊かな甘みが広がります。何と言ったらいいのか、独特の風味が口に広がりました。最初の一杯は正体が掴めませんでした。ライウイスキー特有の香辛料的な刺激があって、甘さが強いです。香辛料の刺激は最初は穏やか。中間から徐々に強くなって、少し舌がひりひりした感覚があります。香辛料の刺激と薄荷の風味が、長く余韻に残ります。余韻には他にココアの風味もあるでしょうか。アルコールの強さは度数相当だと思いますが、香辛料的な刺激の効果でやや強く感じるでしょう。膨らみは不充分で、旨味は薄く感じるかも。「アロマ」と言う言葉で片付けてしまうのは躊躇われるが、独特の風味(アロマ)は樽の影響でしょうか。最初の二・三杯で分かってしまいましたが、これは自分が苦手な味だ。個人的に、かなり癖が強い味わいだと感じました。薄荷の香りが強く出過ぎているからです。



三日目に味わいが変化しました。癖が強いと感じていましたが、癖の部分が抜けてすっきりした味わいになりました。苦みを伴った蜜の様な甘さがあって、素直に美味いと言えるようになりました。余韻に少し舌が渇く様な渋みが出て来て、同時に滑らかさも出て来たと思います。味わいの変化を以って、爽快な香辛料の刺激が生きてきたと思います。飲み始めより、残り1/3~1/4ぐらいになった時の方が確実に美味かったです。販売店の宣伝にある「初心者にも愛好家にも最適」とか「滑らかでフルーティーな風味を持ち、花のようなニュアンスもあるバランスの取れたウイスキー」みたい評価は最後までしっくり来ませんでした。人を選ぶ味わいでしょう。
最後に
値段が中身にやや見合っていないと感じました。外れとまでは言わないが、繰り返し購入したいとは思いません。この銘柄に限らず北欧の蒸留酒全般は高額になる傾向があり、手を出すのは中々の冒険だと、これまでの経験から感じています。ただ単にライウイスキーを味わいたいなら、大人しくアメリカのライウイスキーを飲んだ方が良いかもしれません。機会が得られれば(置いているバーは少ないでしょうけれど)、先ずはバーで試飲する事をお勧めします。中身は兎も角、瓶のデザインは良いセンスを感じました。
記事公開 2026年7月19日


